フラビウイルス属

微生物学

ヒトヒト感染しないのが特徴。(媒介動物が必要)

アルボウイルス感染症

蚊やマダニなどの吸血性節足動物体内で増殖し、それらの吸血活動によって脊椎動物に伝播されるウイルス群の総称

デング熱⇒デング出血熱

4類感染症。再興感染症。

【病態】ネッタイシマシカによってデングウイルスが媒介されるアルボウイルス感染症。

【症状】発熱、筋肉痛、関節痛といったインフルエンザ様症状、発疹、血小板減少を呈する(デング熱)。まれにデング熱は重症化して出血傾向を示すデング出血熱となり、血漿が腹水や胸水として漏出するデングショック症候群によって致死的となる。

【治療】対症療法

ライ症候群と抗血小板作用を持つNSAIDsは避け、アセトアミノフェンを使用する。

【予防】蚊対策をしっかり行うこと。

黄熱

4類感染症。

【病態】ネッタイシマシカによって黄熱ウイルスが媒介されるアルボウイルス感染症。

【症状】一過性の熱性疾患が起こるが一旦消失する。1~2日後、再び発熱し、黄疸、腎不全、出血傾向を示す。重症例では死に至る。

【治療】対症療法

【予防】生ワクチン

日本脳炎

4類感染症。 日本ではほぼみられず、東南アジアでみられる。

【病態】ブタの体内で増殖した日本脳炎ウイルスを吸血したコガタアカイエカによって日本脳炎ウイルスが媒介されるアルボウイルス感染症。 大半は不顕性感染となるが、ウイルスがBBBを超えると神経症状を呈する脳炎を発症する。

【治療】対症療法

【予防】不活化ワクチンが定期予防接種となっている。

ウエストナイル熱

4類感染症。

【病態】イエカによってウエストナイルウイルスが媒介されるアルボウイルス感染症。

【症状】急性熱疾患を発症するが1週間程度で回復する。少数だが脳炎や髄膜炎を起こすことがある。

【治療】対症療法

ジカウイルス病

疫学 4類感染症。2007年のミクロネシアでの流行を皮切りに世界中に拡大。
病態 ネッタイシマシカやヒトスジシマカによってジカウイルスが媒介されるアルボウイルス感染症。ジカウイルスが母体から胎児へ感染したものを先天性ジカウイルス感染症という。
症状 【ジカウイルス感染症】
軽度の発熱,発疹,結膜炎,関節痛,筋肉痛,倦怠感,頭痛など
【先天性ジカウイルス感染症】
垂直感染により、小頭症などの先天性疾患が生じる
治療 対症療法
予防 妊婦は流行地への渡航は避ける。流行地から帰国した場合、暫く避妊すること。

ダニ媒介脳炎

4類感染症。

【病態】マダニによってロシ春夏ウイルスが媒介されるアルボウイルス感染症。 分布は北海道。

コメント

  1. […] デングウイルス(Dengue virus) […]

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