ヒトポリオーマウイルス(Polyomavirus)

微生物学

概要

マウスに感染させると多くの腫瘍を引き起こすためポリオーマウイルスと名付けられた。

世界中の多くの人が既感染だが、基本的に無症状で腫瘍形成もまれ

進行性多巣性白質脳症 PML

病態 大半の成人に無症候性に持続感染しているポリオーマウイルス科のJCウイルスが免疫不全状態(例えばHIV患者、免疫抑制薬使用者、自己免疫疾患など)で活性化し、脱髄性脳症を起こす。
症状 精神症状(認知機能低下)、視力障害、片麻痺、運動失調
検査 【血液検査・髄液検査】
正常、髄液PCR法でJCウイルスDNAが陽性
【画像検査】
MRI :T2で大脳白質に複数の高信号の大小不同の病変(中枢神経白質の脱髄巣)
治療 有効な治療法はなく、数ヵ月のうちに無動性無言、多くは1年以内に死亡

ポリオーマウイルス関連腎炎

持続感染しているBKポリオーマウイルスが免疫不全状態で活性化し、腎炎や出血性膀胱炎を起こす。

メルケル細胞癌

メルケル細胞ポリオーマウイルスによるまれな皮膚癌。

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