関節穿刺

臨床検査

関節穿刺前の確認

①関節液の確認

触診
エコー
CT・MRI

②関節穿刺の適応

①関節液の検査 関節炎や関節液貯留した際に原因疾患の鑑別目的に行う
②関節液の除去 関節液貯留により関節痛や著しい可動域制限が生じている場合に行う
③薬剤投与 ステロイドやヒアルロン酸の関節腔内へ注入

③関節穿刺の禁忌

穿刺部周囲の蜂窩織炎 関節内感染を生じるため(抗菌薬投与のもと行う場合がある)
菌血症 同上
出血傾向・凝固傾向 血友病などでは出血を生じやすいため(事前に補正して行う場合あり)
  抗血小板薬・抗凝固薬内服患者への穿刺は一般的に許容されている
人工関節 関節内感染を生じやすいため(専門家と協議の上行う場合もある)

④関節穿刺の合併症

関節内感染 注射後48時間以降に生じる
軟骨損傷 必要以上に針を進めないようにする
出血 通常は自然治癒するが、凝固以上がある場合は補正が必要になることもある

関節穿刺

①関節液の検査オーダー

関節液のグラム染色と培養
関節液の結晶の有無
関節液の細胞数

②必要器具の準備

清潔関係 滅菌手袋、消毒液、(滅菌穴あきドレープ)
(麻酔関係) 1%キシロカイン、27G針、10mLシリンジ
穿刺関係 22G針、20mLシリンジ、検体用スピッツ、絆創膏
(関節注射) 27G針、注射液

③穿刺本番

仰臥位で膝を伸展させ、穿刺部位をペン先で圧をかけてマーキングする
※穿刺部位は膝蓋骨の上縁と外縁の交点から内側に向かって地面と平行に穿刺するイメージ
広範囲に消毒液し、滅菌手袋をして、滅菌穴あきドレープをかける
(18Gなど太い針を使用する場合、穿刺部位を麻酔する)
シリンジに陰圧をかけながら穿刺し、関節液が引けたところで停止する
穿刺後に消毒し、絆創膏を貼る

関節穿刺後

関節疾患の分類

関節液分析による鑑別

正常な関節液は淡黄色・透明で、やや粘稠な液体である。

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