転倒

老年医学

転倒の対応

①ABCD確認

発熱、血圧低下、徐脈などが転倒の原因となっている可能性があるためABCDは必ず確認

②目撃者の有無を確認

失神やけいれん発作の可能性もあるため目撃者がいればその人に状況を確認

③転倒による合併症を確認

所見 ①頭部打撲、意識レベル低下、神経学的所見から頭蓋内出血を推測
②骨折所見(特に大腿骨近位部骨折、脊椎圧迫骨折)
リスク因子 ①血小板減少(肝硬変、血液疾患)、抗血小板薬や抗凝固薬の使用
②骨粗鬆症、ステロイド長期使用、悪性腫瘍の骨転移
検査 必要に応じて四肢・脊柱のX線やCTをオーダー
認知症など十分に評価できない、または出血リスク高い人は検査閾値を下げる
フォロー 頭部打撲の24〜48時間後に症状出現したり、2〜3ヶ月後に慢性硬膜下血腫を生じる場合があるため、家族にその旨説明する

④転倒の原因疾患の検索

ADL ベースのADLを確認
症状 立ちくらみ、めまい、意識消失、脱力、動機、胸痛、錯乱
循環器系 血管迷走神経反射、血圧低下(敗血症、出血、脱水、自律神経障害)、不整脈
神経系 せん妄、歩行障害、視覚異常、脳血管障害、けいれん、四肢脱力
精神系 うつ病、不安症、認知症
その他 薬剤性(BZ系、抗ヒスタミン薬、抗コリン薬、抗パーキンソン病薬、α遮断薬、利尿薬、持続点滴)、環境因子(部屋が暗い、床が濡れていた、点滴棒がトイレと逆方向にあるなど)

コメント

タイトルとURLをコピーしました