ホルモン剤

薬理学

女性ホルモン製剤

卵胞ホルモン

  • エストラジオール(エストラーナ®、ル・エストロジェル®、ディビゲル®、ジュリナ®)
  • エストラジオール吉草酸エステル(プロギノン・デポー®、ペラニンデポー®)
  • エストリオール(ホーリン®、エストリール®)
  • 結合型エストロゲン(プレマリン®)

黄体ホルモン

作用機序 子宮内膜の増殖を抑制し、子宮内膜症や子宮腺筋症を治療する。
副作用 不正性器出血
一般名 先発名 特徴
プロゲステロン プロゲホルモン
ルティナス
ウトロゲスタン
ワンクリノン
ルテウム
 
ジドロゲステロン デュファストン  
ヒドロキシプロゲステロン プロゲデポー  
メドロキシプロゲステロン ヒスロン
プロベラ
 
クロルマジノン ルトラール  
ノルエチステロン ノアルテン  

卵胞ホルモン・黄体ホルモン配合剤

作用機序 子宮内膜の増殖を抑制し、子宮内膜症や子宮腺筋症を治療する。
副作用  
一般名 先発名 特徴
ヒドロキシプロゲステロン+エストラジオール ルテスデポー  
ノルゲストレル+エチニルエストラジオール プラノバール  
エストラジオール+ノルエチステロン メノエイド  
エストラジオール+レボノルゲストレル ウェールナラ  
エチニルエストラジオール+ドロスピレノン ヤーズ  
エチニルエストラジオール+ノルエチステロン ルナベル  
エチニルエストラジオール+レボノルゲストレル ジェミーナ  

低用量ピル LEP:Low dose Estrogen Progestin(避妊用)

作用 ①排卵抑制:LHを低下させるため
②子宮内膜増殖抑制:Pによって子宮内膜の増殖が抑制される
③頸管粘液の粘稠度上昇:精子が頸管通過しにくい
※ピル服用によって卵巣癌・子宮体癌のリスク↓、子宮頸癌のリスク↑
禁忌 乳癌、高血圧、血管病変を伴う糖尿病、35歳以上の喫煙者(15本以上/日)、大手術の前後および長期安静臥床を要する人、産後4週以内の人、脂質代謝異常症、血栓性素因、妊娠中・授乳中
一般名 先発名 特徴
エチニルエストラジオール
+ノルエチステロン
シンフェーズT28  
エチニルエストラジオール
+レボノルゲストレル
アンジュ28
トリキュラー28
 
エチニルエストラジオール
+デソゲストレル
マーベロン28  

緊急避妊薬

作用機序 合成プロゲステロンによる排卵の抑制・遅延による受精阻害と考えられている
使用法 性交後、72時間以内に服用
副作用  
一般名 先発名 特徴
レボノルゲストレル ノルレボ  

子宮内黄体ホルモン放出システム

子宮内感染のリスクがあり、未経産婦には勧められない。

一般名 先発名 特徴
レボノルゲストレル ミレーナ  

女性・男性ホルモン配合剤

一般名 先発名 特徴
エストラジオール+テストステロン プリモジアン・デポー  

排卵誘発薬

作用機序 内因性エストロゲンと競合して視床下部のエストロゲン受容体に結合する。視床下部はエストロゲン分泌が低いと認識し、GnRHの分泌を促進し、その結果、LH・FSH分泌が亢進し、卵胞の発育が促進されて排卵を起こす。
副作用  
一般名 先発名 特徴
シクロフェニル セキソビット  
クロミフェン クロミッド  

GnRHアゴニスト

作用機序 下垂体前葉のGnRH受容体をダウンレギュレーションさせ、エストロゲン分泌を強力に低下させる(偽閉経療法)。エストロゲン依存性の子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫、子宮体癌を治療する。
副作用 骨量減少(そのため6ヶ月以上の使用は禁止)
一般名 先発名 特徴
ブセレリン スプレキュア  
ナファレリン ナサニール  
ゴセレリン ゾラデックス  
リュープロレリン リュープリン  

GnRHアンタゴニスト

一般名 先発名 特徴
セトロレリクス セトロタイド  
ガニレリクス ガニレスト  
レルゴリクス レルミナ  

子宮用剤

子宮内膜症治療薬

  • ダナゾール(ボンゾール®)
  • ジエノゲスト(ディナゲスト®)

子宮収縮薬

  • エルゴメトリン
  • メチルエルゴメトリン
  • ジノプロスト(プロスタルモン・F®)
  • ジノプロストン:PGE2(プロスタグランジンE2®)
  • ゲメプロスト(プレグランディン®)

子宮収縮抑制薬

  • リトドリン(ウテメリン®)
  • 硫酸Mg+ブドウ糖(マグネゾール®、マグセント®)

子宮頚管熟化薬

  • プラステロン

男性ホルモン製剤

男性ホルモン

  • テストステロン(エナルモンデポー®、テスチノンデポー®)

蛋白同化ステロイド

  • メテノロン(プリモボラン®)

視床下部ホルモンと関連性剤

一般名 先発名 特徴
プロチレリン TRH注 TSH・PRL分泌予備能検査
プロチレリン酒石酸 ヒルトニン注 覚醒レベルの上昇、痛みの伝達抑制
タルチレリン セレジスト錠 TRH誘導体、痛みの伝達抑制
ゴナドレリン:LH-RH ヒポクライン  
コルチコレリン ヒトCRH  
ソマトレリン GRF  
プラルモレリン GHRP科研100  
オクトレオチド サンドスタチン皮下注
サンドスタチンLAR筋注
ソマトスタチン受容体サブタイプ2に結合し、
GH分泌を抑制
グルカゴン、VIP、ガストリン分泌抑制
ランレオチド ソマチュリン GH分泌抑制

下垂体前葉ホルモンと関連製剤

成長ホルモン関連製剤

一般名 先発名 特徴
ペグビソマント ソマバート皮下注 GH受容体拮抗薬。糖尿病を合併した先端肥大症患者には第一選択。
パシレオチド シグニフォーLAR筋注 持続性ソマトスタチン類似薬。GHとACTH分泌抑制。
インスリン分泌抑制作用による高血糖に注意。
ソマトロピン ジェノトロピン
ノルディトロピン
ヒューマトロープ
グロウジェクト
 

副腎皮質刺激ホルモン:ACTH

一般名 先発名 特徴
テトラコサクチド コートロシン注
コートロシンZ筋注
副腎皮質機能低下症の検査に使用
Zは筋注は点頭てんかん(ウエスト症候群)に使用

甲状腺刺激ホルモン:TSH

一般名 先発名 特徴
ヒトチロトロピン タイロゲン 分化型甲状腺癌全摘出術の放射性ヨウ素シンチグラフィや
サイログロブリン試験に使用。

性腺刺激ホルモン:ゴナドトロピン

作用機序 アゴニストは排卵抑制や卵巣発育と関連、
アンタゴニストはLHサージを抑制し性腺機能を調節する。
副作用 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)
②多胎妊娠:
一般名 先発名 特徴
ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン:HCG HCGモチダ
ゴナドトロピン
LH作用を持ち、卵胞が一定の大きさまで発育したら投与して排卵を誘発する。
ヒト下垂体性性腺刺激ホルモン:HMG   FSH作用を持ち、卵胞の発育を促進する。
精製下垂体性性腺刺激ホルモン    
ホリトロピン ゴナールエフ  
コリオゴナドトロピン オビドレル  

下垂体後葉ホルモンと関連製剤

一般名 先発名 特徴
バソプレシン ピトレシン 中枢性か腎性尿崩症の鑑別に使用。
デスモプレシン ミニリンメルト バソプレシン誘導体。中枢性尿崩症の患者は多飲することに慣れてしまっているため、薬剤開始後も多飲すると低Na血漿や体重増加を起こすことがある。
オキシトシン アトニン-O 分娩誘発における子宮収縮薬
モザバプタン フィズリン バソプレシンV2受容体拮抗薬

副腎皮質ホルモン合成阻害薬

  • メチラポン(メトピロン®)
  • トリロスタン(デソパン®)
  • ミトタン(オペプリム®)

先天性代謝異常治療薬

  • サプロプテリン(ビオプテン®)
  • L-アルギニン(アルギU®)
  • フェニル酪酸Na(ブフェニール®)
  • カルグルミン酸(カーバグル®)
  • イミグルセラーゼ(セレザイム®)
  • ベラグルセラーゼ(ビプリブ®)
  • エリグルスタット(サデルガ®)
  • ラロニダーゼ(アウドラザイム®)
  • イデュルスルファーゼ(エラプレース®)
  • エロスルファーゼ(ビミジム®)
  • ガルスルファーゼ(ナグラザイム®)
  • アルグルコシダーゼ(マイオザイム®)
  • セベリパーゼ(カヌマ®)
  • アガルシダーゼβ(ファブラザイム®)
  • アガルシダーゼα(リプレガル®)
  • ミガーラスタット(ガラフォルド®)
  • ミグルスタット(ブレーザベス®)
  • システアミン(ニシスタゴン®)
  • ベタイン(サイスタダン®)
  • ニチシノン(オーファディン®)
  • アスホターゼ(ストレンジック®)
  • セルリポナーゼ(ブリニューラ®)
  • エラペグアデマーゼ(レブコビ®)

コメント

タイトルとURLをコピーしました