低Ca血症
| 原因 | ①副甲状腺機能低下症 ②ビタミンD欠乏および活性化VDの作用低下 (慢性腎不全など) ③低Mg血症(血中K↓、血中Ca↓が起こる) ④急性膵炎 ⑤薬剤性(ループ利尿薬、クエン酸中毒) ⑥Hungry bone症候群(副甲状腺機能亢進症の術後合併症) ⑦Alb低値による偽性低Ca血症 上記の原因により、細胞外Ca濃度低下により静止膜電位が上昇し、被刺激性が亢進する。 |
| 中枢神経 | けいれん、意識消失発作 |
| 末梢神経 | 腱反射亢進、四肢や口唇のしびれ、不随意運、手指のこわばり |
| 筋肉 | 筋けいれん、テタニー、Chvostek徴候、Trousseau徴候 【局所的テタニー】 Trousseau徴候:マンシェットで加圧すると指がくっつき合って手掌が窪んだ状態(助産師手位)を示す。 Chvostek徴候:顔面神経幹(外耳孔前方)をハンマーで軽く叩くと顔面神経支配域(鼻翼、眼瞼、口角など)が反射性に痙攣する。 |
| 消化器 | 下痢 |
| 心 | QT延長:血清Caが低下すると細胞内にCaがゆっくり流入しプラトー相が延長し、QT延長が起こる。 |
| 検査 | 【画像検査】 CT:両側基底核の石灰化 |
| 治療 | 緊急時はグルコン酸Ca静注、それ以外はCa製剤やビタミンD製剤を内服 |
高Ca血症
| 原因 | ①原発性副甲状腺機能亢進症 ②ビタミンD過剰症(サルコイドーシス、結核、ビタミンD過剰摂取) ③悪性腫瘍(PTHrPを分泌する肺扁平上皮癌・ATL・腎癌、骨破壊を生じる多発性骨髄腫・乳癌転移) ④薬剤性(サイヤザイド系利尿薬) ⑤遺伝性(家族性低Ca尿性高Ca血症) |
| 中枢神経 | 意識障害・せん妄:Ca濃度が16mg/dL以上の高Ca血症クリーゼ |
| 末梢神経 | 腱反射低下:細胞外Ca濃度増加により静止膜電位が低下するため |
| 筋肉 | 脱力感・筋力低下・易疲労感:細胞外Ca濃度増加により静止膜電位が低下するため |
| 消化器 | ①口渇・多飲:多尿のため ②悪心・嘔吐、食欲不振、消化性潰瘍、急性膵炎:Caはガストリン分泌を促進する |
| 腎 | ①多尿・脱水:尿濃縮障害による ②急性腎不全:Ca濃度が16mg/dL以上の高Ca血症クリーゼ ③尿路結石:尿中Ca↑ |
| 心 | QT短縮:血清Caが上昇すると細胞内にCaが急速に流入しプラトー相が短縮し、QT短縮が起こる。 |
| 鑑別 | ①原発性副甲状腺機能亢進症:PTH↑、血中P↓ ②サルコイドーシス:PTH↓、血中P↑、ACE↑ ②ビタミンD過剰摂取:PTH↓、血中P↑ ③悪性腫瘍:PTH↓、PTHrP↑ or 画像検査で骨破壊像 |
| 治療 | ①生理食塩水で輸液:多尿による脱水改善 ②Ca補正:ビスホスホネート製剤(遅効性)、カルシトニン(即効性) ③ループ利尿薬:尿中Ca排出促進 |

コメント