衛生動物(魚介類、ダニ類、蚊、昆虫類、蛇)

微生物学

魚介類

スルメイカ

アニサキスの待機宿主

ホタルイカ

旋尾線虫の中間宿主

牡蠣

食中毒の原因

アサリ

食中毒の原因

モクズガニ

ウェステルマン肺吸虫の第2中間宿主

サワガニ

宮崎肺吸虫の第2中間宿主(サワサワおさわり大好き宮崎県民

アメリカザリガニ

ウェステルマン肺吸虫の第2中間宿主

ダニ類

マダニ

【病態】登山やキャンプなど山中でマダニに吸血されると病原体が媒介され、日本紅斑熱ライム病野兎(やと)病重症熱性血小板減少症候群SFTS、バベシア症などの疾患を発症する。

【症状】ほとんど無症状。咬着部位に刺し口が見られる。

ツツガムシ

【病態】小さなダニで、吸血によってリケッチアを媒介する。

【症状】咬着部位に刺し口が見られる。

ヒゼンダニ(疥癬虫)

病態 性交などの肌肌接触、衣類・寝具を介する接触により皮膚角層に寄生して、潜伏期間1ヶ月後に疥癬を発症する。ヒゼンダニは皮膚の上で交尾した後、角質内にトンネルを掘ってトンネル内で産卵する。産卵部位は顔以外の皮膚の柔らかい部分を好む。
角化型(ノルウェー疥癬)は角化傾向で、菌量が多く、個室管理や衣類の洗濯必要。
症状 潜伏期間1ヶ月後、
極めて強い掻痒感(特に夜間や皮膚が温まると増強)
②下腹部、指間、外陰部など皮膚の軟らかい部位に多発する紅色小丘疹(+)
検査 【KOH直接鏡検】皮膚病変部を掻き取り虫体・虫卵を確認
【ダーモスコピー】線状の皮疹(疥癬トンネル)を確認
治療 クロタミトン外用、イベルメクチン内服、硫黄製剤
※家族・同居人についても問診や診察をすること!一緒に治療が必要!
予防 長時間の肌と肌との直接接触は避ける、またタオルなどの共有を避ける。
<ノルウェー疥癬の場合>
予防着、手袋を使用。ケア後は流水と石けんで手を洗う。個室に隔離し、衣類や寝具はこまめに洗濯・交換、衣類・寝具の熱湯消毒(虫体は50℃・10分で死滅)

ニキビダニ

【病態】ヒトの顔面の毛包や皮脂腺に寄生し、ニキビのような皮疹を生じる。

【症状】主に顔面に散在性の紅色丘疹を生じ、軽い掻痒感を伴う。

【検査】顕微鏡で直接観察

【治療】対症療法

雌は交尾後、吸血すると卵が熟し産卵する。この吸血の際に様々な疾患を媒介する。

  媒介する疾患
アカイエカ 日本脳炎、イヌ糸状虫、フィラリア症
ネッタイシマカ 黄熱、デング熱、ウエストナイル熱、チクングニア熱
ヒトスジシマカ イヌ糸状虫、デング熱
シナハマダラカ マラリア、バンクロフト糸状虫
トウゴウヤブカ イヌ糸状虫、マレー糸状虫、バンクロフト糸状虫

昆虫類

ブユ

【病態】昼間に吸血を行う。

【症状】強い掻痒感

アブ

【病態】大型の昆虫で吸血する。

【症状】強い痛み

ハエ

ハエの幼虫が消化管、耳、尿路、膣などに寄生することがある。

ノミ

【病態】吸血によってリケッチア、発疹熱、ペストなどを媒介する。また刺咬部位にも皮膚症状を伴う。

【予防】畳をあげて掃除し、殺虫剤を散布する。ペットのノミ治療を行う。

アタマジラミ

【病態】頭同士の接触により頭髪に寄生し、吸血による掻痒を引き起こす。病原体の媒介はない。

【症状】側頭~後頭部の掻痒感

【治療】フェノトリン頭髪に撒布し、1時間後に洗髪する。

コロモジラミ

【病態】肌着に潜み、吸血するときに皮膚に移動してくる。吸血によって発疹チフスや回帰熱を媒介する。主に非衛生的な環境で生活している独居老人や路上生活者に多い。

【症状】肌着部位に掻痒感

【治療】肌着の取り替え、肌着をアイロンで殺虫

ケジラミ

【病態】主に性交により陰毛に寄生し、吸血する。寄生数が多くなると腋毛、すね毛などに拡大する。

【症状】強い掻痒感

【治療】寄生部位の剃毛し、皮膚に吸着した虫体をピンセットで摘み取る。

トコジラミ(南京虫)

【病態】睡眠時に手足、首、顔などの露出部を吸血する。昼間は木製のベッドや柱の割れ目などに潜んでいる。

【症状】強い痛みと痒み

【治療】かゆみ止め+抗生剤軟膏

ハチ

【生活環】5月頃、越冬した女王蜂は産卵し、11月頃次世代の女王蜂は交尾した後、木の穴など越冬場所に移動し、その他の働き蜂は全滅し巣は空になる。

【症状】刺されるとハチ毒によって局所の激痛、腫脹が起こるが数日で回復する。一方、全刺傷例の数%でアナフィラキシーショックが起こり、刺傷後数分に起こり1時間以内に死亡する場合がある。

【治療】刺傷部位をつまんで流水で洗い毒液を洗い流す。ショック症状がある場合はすぐに病院に搬送する。局所症状のみの場合は安静、冷湿布、ステロイド軟膏、抗ヒスタミン剤。

アリガタバチ

【病態】アリの様な形態で、体長は1~2㎜。畳や乾燥食品に生息するシバンムシと共生している。雌は夜間に布団に入ってきて刺す。

【症状】紅い点状丘疹、強い掻痒感

【治療】ステロイド塗布、畳に殺虫剤を散布する

ゴキブリ

ゴキブリは食品と汚物の間を往来し病原体を運搬する。

クロゴキブリは2~3㎝で、比較的低温に強い。

チャバネゴキブリは1~1.5㎝で、一般住宅では越冬が困難である。

ムカデ

毒腺を有しているため咬まれると激しい痛みを感じる。

ハブ

【概要】沖縄、奄美大島、徳之島に生息し、頭部は三角形をしている。夜行性で遭遇すると飛びかかってくる。

【症状】咬傷時に電撃通があり、咬傷部の血管を破壊して出血と腫脹を起こす。

【治療】受傷部の中枢側を緊縛し、傷口を縦に切開し吸引する。抗毒素血清をゆっくり静注する。

マムシ

【概要】体長約60㎝で太い。ハブほど攻撃性もなく毒の量も少ない。

【症状】局所の疼痛、出血、腫脹で、全身症状は一般的に軽い。

【治療】受傷部の中枢側を緊縛し、速やかに受診する。抗毒素血清を静注する。

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