期外収縮 Extrasystole(APC、PVC)

循環器

期外収縮の概要

期外収縮とは、洞調律の興奮よりも早期に入り込んでくる興奮のこと。

つまり、洞結節以外の部位から発生した興奮の全てと言い換えられる。

起源 波形
APC 心房・房室接合部由来の興奮 変形P波(T波と重なることが多い)+Narrow QRS
PVC 心室由来の興奮 P波の欠如+Wide QRS(+異所性P波)+陰性T波

【期外収縮の機序】

①異常自動能 虚血、アシドーシス、高K血症などで静止膜電位が浅くなると、脱分極しやすくなった固有心筋が自動能を持ち、異常に興奮して頻脈性不整脈を起こす。
②撃発活動 相対不応期に新たな刺激が加わり興奮することで、以下の2種類がある。
早期後脱分極(EAD)第3相のとき、何らかの理由でCaチャネルやNaチャネルが再び開き脱分極すること。EADは活動電位持続時間が長いほど起こりやすい(QT延長を来たす病態でみられる)。
遅延後脱分極(DAD)第4相のとき、細胞内に過剰のCaが蓄積していると、3Na-Ca交換系の働きでNaが細胞内に多く流入し脱分極すること。

上室性期外収縮(APC、PAC)

APC:Atrial Premature Contraction、PAC:Premature Atrial Contraction

病態 洞房結節以外の心房や房室接合部の興奮を反映して異所性P波が出現する。
症状 無症状(稀に動悸)
分類 一般的なAPC変形P波+Narrow QRS
心室内変行伝導を伴うAPCT波と重なる変形P波Wide QRS+陰性T波(先行する洞調律の右脚や左脚の不応期が残っている時にAPCが起こると、伝導が心室に入ると心室伝導は遷延し多くは右脚ブロック様のWide QRSとなる)
非伝導性APC変形P波QRS欠如(先行する洞調律のQRS不応期が残っている時にAPCが起こったため変形P波のみ出現する。PP間隔が突然延長していたら直前のT波に変形P波が重なっていないか目を凝らすこと)
検査 ホルター心電図(健常人の約70%に出現)
治療 経過観察。動悸はストレス回避で改善することが多い。

心室性期外収縮(PVC)

PVC:Premature Ventricular Contraction

病態 基本的にプルキンエ線維を伝導せず、伝導速度の遅い固有心筋を伝導して心室全体を興奮させるためwide QRSとなる。
症状 無症状(稀に動悸)
分類 間入性PVC:洞調律に影響を与えないもの
代償休止期を伴うPVC:PVCの出現により次の洞調律が遅れるもの
検査 ホルター心電図(健常人の約50%に出現)
治療 経過観察。運動負荷で増悪する場合は精査が必要。

【特殊なPCV】

二段脈 通常の収縮と期外収縮が交互に出現する脈(Narrow QRS ⇄ Wide QRSの交互出現)
三段脈 2回通常の収縮が出現した後、1回期外収縮が出現するのを繰り返す脈
連発 期外収縮が2回連続するものを二連発、3回連続なら三連発、それ以上はShort run
R on T 先行するT波の頂上付近に出現するPCVで、心室頻拍やVFを生じやすく危険な脈!

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