ニューモシスチス・イロベチー
酵母(栄養体とシストという形態をとり、原虫に近い特徴をもっている)
培養は不可
ニューモシスチス肺炎(日和見感染症)
病態 | 小児期に多くの人が不顕性感染し、ステロイド内服やHIVといった細胞性免疫低下した患者で発症する。HIV患者では亜急性の経過をとるが、非HIV患者はしばしば急性の経過をとりしばしば重度の呼吸不全に至る。 ※最近空気感染の可能性が示唆され、免疫能低下患者を同室にするのは避けるべき。 |
症状 | ①発熱 ②乾性咳嗽 ③呼吸困難:低酸素血症、SpO2↓ |
検査 | 【画像検査】 胸部X線:両側にびまん性のすりガラス影 CT:Crazy paving appearance(メロンの皮様)→小葉間隔壁が肥厚して周囲のすりガラス陰影と合わせて形作られる 【血液検査】 KL-6↑、β-D-グルカン↑ 【喀痰、気管支肺胞洗浄液(BALF)→塗抹検査】 Grocott染色:黒色に染色された囊子(シスト)を確認 May-Giemsa染色:栄養体を確認 |
治療 | ST合剤(内服)、ペンタミジン(吸入)、アトバコン(内服) 抗真菌薬は無効!ST合剤は予防的に投与することもある。 |
コメント
[…] ニューモシスチス(Pheumocystis jirovecii) […]