診療情報提供書

公衆衛生

診療情報提供書について

記載する目的

救急外来で専門医・高次医療機関への紹介
救急外来でかかりつけ・近医への紹介
紹介先への返信
退院時のかかりつけ医への逆紹介
かかりつけ医へ通院理由や検査データなどの資料請求依頼

手渡しか郵送か

郵送・FAX 引き継ぎ事項が多い、治療内容の大幅な変更など受け入れ準備期間が必要な場合
手渡し 上記以外

作成費用

通常の診療情報提供書作成 250点(2500円)=3割負担なら750円
診療情報提供書に検査結果を添付 上記に200点(2000円)追加=3割負担なら600円追加
セカンドオピニオン目的の場合 500点(5000円)の3割負担=1500円

診療情報提供書の書き方(テンプレート)

宛先
#プロブレムリスト(最終診断名、暫定診断名、退院時診断名)
挨拶、患者概要、診療情報提供書の提供理由
現病歴、現症、検査、診断
本人への説明、ERでの処置・治療、入院後経過・併存症の加療状況など
その他:既往歴、生活歴、ACPなど

ERから高度医療機関へ転送する場合

●●大学病院 心臓血管外科 ●●先生 御机下
#大動脈解離(Stanford B型)
平素より大変お世話になっております。
この度はお受け入れしていただき誠にありがとうございます。
○○様は、COPDを既往に持つADL自立の70歳男性です。
2025年●月●日、起床後に朝食を食べていたところ、朝9時頃に突然の胸背部痛が出現しました。しばらく様子をみていましたが、改善しないため当院へ救急搬送されました。
来院時バイタルはBP129/75、HR98、RR26、SpO2 89%(室内気)、BT 37.6度でした。造影CTにて左鎖骨下動脈5cm下方から左総腸骨動脈に至る偽腔開存型の大動脈解離がありました。
ご本人に「血管が裂けており、手術やカテーテル治療が必要になる可能性が高く、専門の病院で精査加療が必要」と説明したところ、貴院での加療を希望されました。状態に応じて外科的介入も含めた治療をご検討いただけますと幸いです。
その他、聴取した情報は以下の通りです。
ご多用の中大変恐れ入りますが、ご高診のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
【ERでの処置】
10時15分 左前腕18G 、生理食塩水500mL点滴
10時20分 アセリオ1000mg点滴
生活歴:妻と二人暮らし、遠方(●●県)に長男。妻は後追いで貴院に移動中。
喫煙:60 pack year、飲酒:ビール500mL/日、アレルギー:NKFDA
既往歴:陳旧性脳梗塞、高血圧(●●クリニック)
内服:バイアスピリン100mg 分1

ERから帰宅して日中の外来へ紹介する場合

●●クリニック ●●先生 御机下
#左肋骨骨折 #陳旧性脳梗塞(バイアスピリン服用中)
平素より大変お世話になっております。
○○様は、COPDを既往に持つADL自立の70歳男性です。
肋骨骨折に対する継続加療をお願いしたくご紹介いたします。
2025年●月●日、庭仕事中に足を滑らせて転倒し、縁側で左胸部を打撲されました。以後、鈍痛が持続するため●月●日に当院の救急外来を受診されました。
来院時バイタルに問題はなく、転倒前後に一過性意識消失、頭痛、胸痛、動悸はありませんでした。左側胸部にわずかな打撲痕があり、第5・6肋骨に圧痛と介達痛がありました。胸部CTでは第6肋骨に明瞭な骨折線があり、エコーでは第5・6肋骨で骨皮質が断絶していました。これらより、2本の肋骨骨折と判断しました。
幸い臓器障害はなく、画像上も周囲の血腫もなく、内科疾患も除外できている状況でしたので、バストバンドでの保存的加療を行いました。今後の継続加療については、自宅に近い貴院への通院を希望されています。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご高診のほど何卒よろしくお願いいたします。
【当院からの処方】
ロキソプロフェン60mg 1日3回 1回1錠 毎食後 3日分
既往歴:陳旧性脳梗塞 ●●クリニック

院外からの紹介への返書例

●●クリニック ●●先生 御机下
#微熱 #全身倦怠感 #炎症反応上昇 #高血圧症
平素より大変お世話になっております。
ご紹介いただきました●●様が、本日X月X日に当科を受診されました。
本日の血液検査の結果でもCRP高値であり、今後、感染症、膠原病、悪性腫瘍などを念頭に、来週胸腹部造影CT検査を行い、精査を進めていく予定です。
この度はご紹介ありがとうございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。

退院時のかかりつけ医への逆紹介

●●クリニック ●●先生 御机下
#COPD急性増悪
平素より大変お世話になっております。
貴院外来に定期通院されている患者様です。今回、COPD急性増悪の診断で、4月1日から4月20日まで当院で入院加療を行い、自宅退院となったため、経過をご報告いたします。
受診3日前からの喀痰の増加、発熱を主訴に当院救急外来を受診されました。来院時バイタルはBP129/75、HR98、RR26、SpO2 89%(室内気)、BT 37.6度でした。身体診察では両肺でwheezesを聴取し、胸部X線で右下肺野のすりガラス影を認めました。COPD急性増悪と診断し、入院加療となりました。
入院時からセフトリアキソン1gを24時間ごと、プレドニゾロン40mg分1を7日間投与しました。入院後は速やかに症状の改善を認め、喀痰培養より肺炎球菌を認め、入院3日目より感受性良好なアモキシシリン1500mg分3の内服に変更し、抗菌薬治療は合計5日間で終了としました。吸入薬については入院5日目より、ICS/LABA合剤を再開し、同日に自宅退院としました。
【内服薬に関して】
飲み忘れが多く、本人と相談したところ、減薬と一包化を希望されたため、誠に勝手ながら下記のように調節させていただきました。
酸化Mg:6T→3T(便通改善のため)、レバミピド:中止(本人希望のため)
その他の処方は貴院の処方を継続の上、一包化して継続しております。
入院の報告は以上です。ご不明点がございましたら総合内科の●●にお気軽にお問い合わせください。お忙しいところ恐れ入りますが、ご高診のほど何卒よろしくお願いいたします。
退院時処方

コメント

タイトルとURLをコピーしました