ルーチン検査
①栄養状態を含めた全身状態の経過
| 栄養状態 の評価 |
肝臓で合成されるAlb、T-Chol、ChEの3項目全てが全て低値の場合、栄養不良の可能性を考える。1項目でも基準範囲内であれば、少なくとも数日前までは食事摂取ができていたと判断できる。ChEは栄養状態が改善に向かうと数日で基準範囲内に戻る。 |
| 全身状態 の評価 |
Alb、血小板が基準範囲以下に減少した場合は全身状態が悪化していることが多い。また、血小板が基準範囲内に増加した場合は全身状態は改善していると考えられる。Albは全身状態の改善から少し遅れて上昇する。 |
| 基準範囲 | 詳細 | |
| Alb (アルブミン) |
3.8〜5.3g/dL (4〜5) |
TPの約60%はAlbが占める。Albは肝臓で合成され、血漿浸透圧維持や輸送蛋白として働いている。半減期は約20日のため、採血検査は週1で良い。脱水やAlb製剤使用でAlb値上昇するため注意する。![]() |
| TC (総コレステロール) |
120〜219 mg/dL (220未満) |
Cholは肝臓で合成され、細胞膜成分やホルモン・胆汁の材料となる。![]() |
| ChE (コリンエステラーゼ) |
男:234〜493 U/L 女:200〜452 U/L |
ChEは肝臓で合成され、AChの加水分解酵素として働く。Albなどよりも早期に肝障害を反映して低下する。 ※薬剤性:有機リン中毒、サリン中毒など |
| PLT (血小板) |
15〜35万/μL | 血小板は骨髄で合成され、血中で止血、血管内皮の保護として働く。CRPと連動して血小板数が増減することが多いため炎症で増加する。凝固亢進すると消費されて低下する。![]() |
※偽性血小板減少症(EDTA依存性):0.1〜0.2%と稀ではあるが、抗凝固薬のEDTAにより血小板表面抗原が変化し、IgGが反応して血小板が低下する。この場合、EDTA以外の抗凝固薬を用いた採血管での採血が必要となる。
②細菌感染症の有無とその重症度
| 感染初期 | 血中好中球は減少し、かつ左方移動は起こっていない |
| 感染中期 | 細菌感染から12〜24時間経過すると骨髄プールから成熟好中球が血中に移動する |
| 成熟好中球が不足すると左方移動が起こるが、重症の場合は好中球が減少する | |
| 感染回復 | 好中球の骨髄での産生>感染巣での消費となり、血中好中球が増加する |
| 感染治癒 | 血中好中球数が基準範囲内に戻る、左方移動を認められなくなる(抗菌薬終了) |
| 治癒しても炎症遷延により左方移動のない好中球上昇やCRP上昇がみられる |

| 基準範囲 | 詳細 | |
| PLT (血小板) |
15〜35万/μL | 炎症性サイトカインの働きにより肝臓でTPO産生されると、骨髄で産生が増加する。その一方、炎症が血管内に及ぶ場合は消費亢進により減少することもある。 |
| 好中球 | 3000〜9000/μL | 細菌感染症、真菌感染症で上昇 |
| 血液像 (幼若好中球) |
幼若好中球が15%以上で左方移動 | 幼若好中球とは桿状核球(Band/Stab)・後骨髄球(Meta)・骨髄球(Myelo)である。末梢血中に幼若好中球が増えている状態は、細菌感染症によって病巣で好中球が消費された結果である(左方移動)。また、左方移動の割合が高いほど重症であると考える。 ※好中球消費の起こらない感染性心内膜炎、末梢血に好中球が移動しない細菌性髄膜炎や膿瘍は左方移動が起こらないため注意が必要 ※ウイルス感染症(CRP上昇軽度)、外傷による多量出血、G-CSF投与、抗癌剤による骨髄抑制の回復期でも左方移動が生じる。 |
| CRP (C反応タンパク) |
0.3mg/dL以下 ※赤沈より早期に上昇 |
マクロファージが活性化し、TNF・IL-1・IL-6などの炎症性サイトカインが産生されると、肝臓でCRPが合成される。壊死に陥った細胞のリン脂質とCRPが結合し、補体の活性化や好中球の貪食促進を行う。CRP産生開始まで4〜6時間、CRPピークまで2〜3日かかる。肝硬変があってもCRP産生は低下しないことが多い。 【CRP上昇】 細菌感染症、膠原病などの炎症性疾患、外傷 |
| PCT (プロカルシトニン) |
0.5 ng/mL未満 ※CRPより早期に上昇 |
炎症性サイトカインが産生されるとPCTが合成される(作用は不明)。臨床上は0.5以上で細菌感染・敗血症を疑い、2.0以上は敗血症の可能性が高い(ウイルス性は基準値内) 【PCT上昇】 細菌感染症、ARDS、重症外傷、重症熱傷、熱中症、外科手術など全身性の侵襲 |
| フィブリノゲン | 180〜350 mg/dL | 【増加の原因】 フィブリノゲンは急性期蛋白でもあり、CRPと同じメカニズムで上昇する。ただし、血管内に炎症が及ぶとそこで凝固の亢進が起こるため消費される。そのためCRPが高値の時、フィブリノゲンが基準範囲内の場合はフィブリノゲンの消費も起こっていると判断する。 【低下の原因】 フィブリノゲン低下は凝固亢進を意味する。 <凝固亢進に伴う1の消費> ・DIC、血栓症、敗血症、血管炎症候群 ・高サイトカイン血症 <肝臓での1の産生低下> ・肝機能障害による凝固因子合成低下 |
③腎臓の病態
| 基準範囲 | 詳細 | |
| Cre (クレアチニン) |
0.4〜1.0 mg/dL (1.0未満) ※日本は酵素法で測定→Jaffe法より0.2mg/dL低くなる |
骨格筋内のクレアチンは1日に約2%はCreになり、Creは糸球体濾過される。Cre値は非蛋白のため食事などの外的因子の影響を受けず、筋肉量に比例する。 GFR低下によりCreの排泄が低下するとCre値が徐々に上昇する。一方、GFRが改善してもCrは上昇し続けて、しばらく経過してから低下し始める。 |
| BUN UN(尿素窒素) |
8〜20 mg/dL (20未満) |
蛋白質が分解されて生じた尿素は糸球体濾過され、一部が再吸収される。UNは腎機能以下の要因の影響を受けるため、腎機能との相関は低い。 |
| BUN/Cre比 | 10~11 (15以上で増加、7以下で減少) |
BUN/Crは中等度以上の腎障害があるときに比較すると有用である。 【BUN/Cr 15以上を示す代表的病態】 →腎外性因子を考慮 ①蛋白摂取過剰 ②消化管出血(鉄欠乏性貧血の有無を確認) ③蛋白異化亢進(高熱、熱傷、大量ステロイド投与) ④尿路の不完全閉塞、尿管直腸吻合 ⑤脱水:尿細管流量↓して尿素の尿細管再吸収率↑ 【BUN/Cr 7以下を示す代表的病態】 →腎性因子を考慮 ①嘔吐・下痢による尿素喪失、低蛋白血症(腎不全食) ②妊娠 ③重症肝不全(尿素合成能低下) ④横紋筋融解 ⑤透析後 |
| UA (尿酸) |
男:3.8〜7.0 mg/dL 女:2.5〜7.0 mg/dL (7.0以下) |
尿酸はプリン体の代謝産物として産生され、尿から排泄される。 |
| シスタチンC | 0.53〜0.95 mg/L | 新たなeGFRの指標。血清シスタチンC値・年齢・性別によって算出する シスタチンCは近位尿細管で99%再吸収された後、分解されるため、血清濃度上昇は腎機能低下を反映する。また、筋肉量の影響を受けないため利点もある。しかし、妊娠、HIV感染、甲状腺機能障害、ステロイドなどの影響を受ける。 |
| GFR (糸球体濾過量) | 100〜120mL/分 (100未満で異常) | 24時間の蓄尿を行い、投与したイヌリンもしくは体内のクレアチニンの量からクリアランスを評価する。※クレアチニンは若干尿細管分泌されるためGFRより大きくなる傾向がある。 GFRは40歳台以降加齢により徐々に低下する。 クリアランス(mL/分)=尿中濃度×尿量/血中濃度 |
| eGFR | 様々 | GFRの簡易版(推定GFR)で詳細は腎不全を参照 |
④肝細胞傷害の評価
肝細胞傷害が生じるとASTとALTは同程度の上昇を示すが、ASTの半減期が1日、ALTの半減期が2日であることから肝細胞傷害の場合にはALT>ASTとなることが多い。
ただし、肝細胞傷害が強い初期の場合、肝硬変のような肝細胞が少ない病態、肝細胞以外の細胞傷害合併した場合にはAST>ALTとなることが多い。

| 基準範囲 | 詳細 | |
| AST (旧GOT) |
10〜40 U/L | 肝細胞以外にも存在する。 【増加の原因】 アルコール性肝障害(SAKE):AST>ALTが多い 【減少の原因】 ビタミンB6欠乏:透析、高齢者動脈硬化 |
| ALT (旧GPT) |
5〜45 U/L | 肝細胞のみに存在し、肝細胞傷害の程度を反映する。 【増加の原因】 <軽度傷害:120未満> 肝硬変、胆汁うっ滞性肝炎、脂肪肝、肝臓癌など <中等度傷害:120〜500> ウイルス性、薬剤性、自己免疫性、アルコール性 <高度傷害:500〜20000> 急性ウイルス性、中毒性、薬剤性、虚血性、肝うっ血 【減少の原因】 ビタミンB6欠乏:透析、高齢者動脈硬化 |
| AST/ALT | 【AST>ALT】 ①重症肝障害、肝硬変:ASTはミトコンドリアに80%、細胞質に20%存在し、肝細胞が全体的に強く傷害されている。 ②アルコール性肝障害(AST/ALT=約2):ビタミンB6欠乏によりALT低下するため。 ③虚血性障害:虚血が解除されると速やかに戻る 【AST<ALT】 ①慢性肝炎:ウイルス性肝炎の活動期、脂肪肝など軽度〜中等度の肝細胞傷害がある |
|
| LDH/AST | 高値(10〜25):悪性腫瘍、溶血性疾患の可能性 中等度:感染症、肝臓以外の実質性臓器障害の可能性 低値:肝疾患の可能性 ![]() |
⑤肝代謝能障害の評価
ビリルビンとアンモニアは肝臓で代謝され排泄されるため、代謝能障害があると代謝できず血中濃度が上昇する。

| 基準範囲 | 詳細 | |
| T-BIL(総ビリルビン) | 0.2〜1.2 mg/dL | 2.0を超えると黄疸が出現(主に眼球結膜) 【増加の原因】 ①溶血:間接Bil上昇 ②肝細胞障害、毛細胆管の排泄障害 ③胆道・胆管の閉塞:直接Bil上昇 |
| D-BIL(直接ビリルビン) | 0〜0.2 mg/dL | 肝細胞障害、胆道系閉塞 |
| I-BIL(間接ビリルビン) | 0.2〜1.0 mg/dL | 溶血 |
| アンモニア | 30〜86 μg/dL | 肝の尿素回路で代謝 【増加の原因】 劇症肝炎、非代償性肝硬変で上昇 |
⑥胆道系の評価
| 基準範囲 | 詳細 | |
| D-BIL | 0〜0.2 mg/dL | 上記 |
| ALP (アルカリホスファターゼ) |
100〜325 U/L | 細胞膜に広く存在し、特定の刺激(例:胆汁うっ滞)で産生が誘導される。 【増加の原因】 ①胆管上皮細胞・細胆管細胞由来 ALP1:閉塞性黄疸、細胆道炎 ALP2:薬物誘導性肝障害、細胆道炎 ②骨由来 ALP3:骨代謝疾患 ③胎盤由来 ALP4:妊娠時や稀に悪性腫瘍(肺癌、卵巣癌) ④小腸由来 ALP5:B型やO型で脂肪食摂取後に生理的分泌 ⑤ALP結合性免疫グロブリン ALP6:潰瘍性大腸炎などの自己免疫疾患 |
| γ-GTP | 男:80以下 U/L 女:30以下 U/L |
肝小胞体でグルタチオン生成に関与する酵素。胆汁うっ滞、特定の薬物、アルコールによって誘導される 。 【増加の原因】 胆汁うっ滞、アルコール過剰摂取、薬剤性肝障害で上昇する。禁酒で速やかに数値改善する。 |
⑦細胞傷害 LDH(Lactate Dehydrogenase:乳酸脱水素酵素)

| 特性 | 様々な細胞に存在し、解糖系の乳酸とピルビン酸との変換を触媒する酵素 |
| 基準値 | 120〜240 U/L:正常値の検査のLDHのほとんどは赤血球由来のもの |
| 解釈 | 軽度上昇の場合 |
| ・採血手技による溶血(最多):赤血球の機械的溶血 | |
| ・ウイルス感染症 | |
| ・慢性肝炎 | |
| ・間質性肺炎 | |
| ・筋ジストロフィー | |
| ・多発性筋炎 | |
| ・横紋筋融解症 | |
| LDH高度上昇(2000以上)の場合 | |
| ・ショック状態 | |
| ・血液悪性腫瘍 | |
| ・その他の悪性腫瘍:LDHが他の検査値と比して極端に上昇、LDH増加速度が速い | |
| ・血球貪食症候群 | |
| ・劇症肝炎 | |
| ・広範心筋梗塞:CKやトロポニンの上昇あり | |
| ・重症溶血性貧血:網赤血球数の上昇やハプトグロブリンの低下あり |
⑧凝固・線溶の評価
血栓傾向や出血傾向の評価のため行われる検査
| 凝固亢進(血栓傾向) | 線溶亢進(出血傾向) |
| PT・APTT延長 | FDP・Dダイマー上昇 |

| 基準範囲 | 詳細 | |
| PT (Prothrombin Time) |
PT:10〜14 秒 PT-INR:0.9〜1.1 |
延長時:外因系凝固因子(7、10、5、2、1)の凝固活性低下 ①ビタミンK欠乏(PIVKA-Ⅱ上昇):絶食で抗菌薬投与中に生じやすい→補充 ②肝不全:肝臓での凝固因子の産生低下 ③低栄養:肝臓での凝固因子の産生低下 ④外因系凝固因子欠乏 or 阻害因子:交差混合試験で鑑別 ⑤DIC:凝固亢進に伴う凝固因子の消費、TAT・FDP・D-dimerも合わせて確認 ⑥新規経口抗凝固薬:外因系凝固因子(7、10、5、2、1)を阻害 ⑦ワルファリン:ビタミンK依存性凝固因子の活性を低下 ⑧医原性:採血量が不十分 |
| APTT(Activated Partial Thromboplastin Time) | 25〜36 秒 | 延長時:内因系凝固因子の凝固活性低下、ループス抗凝固因子などの阻害因子の存在 ①血友病 ②von Willebrand病 ③抗リン脂質抗体症候群 ④DIC:凝固亢進に伴う凝固因子の消費、TAT・FDP・D-dimerも合わせて確認 ⑤内因系凝固因子欠乏 or 阻害因子:交差混合試験で鑑別 ⑥薬剤性:ヘパリンなど内因系凝固因子を阻害するもの ⑦医原性:採血量が不十分、ヘパロックの混入 |
| フィブリノゲン | 180〜350 mg/dL | 血栓に対してプラスミンが作用し生じる。フィブリンの低下は凝固亢進により凝固因子が消費されたことを示す。 |
| 血中FDP | 5.0 μg/mL未満 | フィブリンの分解産物 |
| D-ダイマー | 0.72 μg/mL以下 | 安定化フィブリンの分解産物 |
| アンチトロンビンⅢ (ATⅢ) |
15〜31 mg/dL | トロンビンが形成されるとATが結合してTATを形成する。 |
【PT、PT-INR、APTTの定義】
※PT-INRはワルファリン内服時のモニタリングに有用だが、DICなどには用いない!
| PT | PT試薬(Caなど)を血漿に添加してフィブリン析出するまでの時間 |
| PT-INR | PT試薬間で検査値に差が出るため、試薬ごとにPTを補正した値 |
| APTT | APTT試薬を血漿に添加してフィブリン析出するまでの時間 |
パニック値
パニック値:生命が危ぶまれるほど危険な状態にある異常値(施設ごとに規定されている)
| Na | K | 血糖値 | WBC | Hb | 血小板 | PT-INR | |
| 上限 | 160 | 6 | 350 | 5万 | 17 | 100万 | 4 |
| 下限 | 120 | 2.5 | 50 | 500 | 5 | 2万 |
血液・骨髄検査
| ①末梢血塗抹標本 | 採血して塗抹標本を作成。 疾患を疑う場合は②を行う。 |
| ②骨髄血塗抹標本 | 上後腸骨棘から骨髄穿刺して髄液を吸引して塗抹標本を作成。腫瘍細胞の浸潤を確認、もしくは骨髄穿刺できなかった場合(dry tap)は③を行う。 |
| ③骨髄生検 | 骨髄穿刺よりも太い針を用いて上後腸骨棘から骨髄組織を採取して標本を作成。 |
腫瘍マーカー
| 臨床的意義 | |
| CA15-3 | 乳癌 |
| AFP | 肝細胞癌、肝芽腫、卵黄囊腫瘍で上昇 |
| AFPレクチン | 肝細胞癌で上昇 |
| CEA | 大腸癌、胃癌などで上昇。喫煙、糖尿病、便秘などでも上昇! |
| CA19-9 | 膵癌、胆道癌などで上昇 |
| SPan-1抗原 | 膵癌などで上昇 |
| DUPAN-2 | 膵癌、肝細胞癌、胆道癌などで上昇 |
| PIVKA-Ⅱ | 肝細胞癌で上昇、ビタミンK不足でも上昇 |
| SLX | 肺腺癌など腺癌で上昇 |
| NSE | 肺小細胞癌、神経芽細胞腫などで上昇 |
| Pro GRP | 肺小細胞癌で上昇 |
| SCC | 子宮頸癌、食道癌など扁平上皮癌で上昇 |
| シフラ | 肺扁平上皮癌、肺腺癌で上昇 |
| PAP | 前立腺癌で上昇 |
| PSA | 前立腺癌で上昇 |
| CA125 | 卵巣癌で上昇 |
心臓機能検査
| 基準値 | 臨床的意義 | |
| ANP | 43.0 pg/mL以下 | 心房負荷により分泌される。 |
| BNP | 18.4 pg/mL以下 | 心室負荷により心筋細胞から分泌される。BNPは利尿作用がある。腎臓から排泄されるため腎機能低下で血中濃度が上昇する。 |
| NT-proBNP | 55.0 pg/mL以下 (BNPの3〜5倍) |
BNP前駆体のN末端(生理活性なし)。BNPと意義は同じ。 腎臓から排泄されるため腎機能低下で血中濃度が上昇する。 |
| トロポニンT | 0.014ng/mL以下 | 心筋の壊死のマーカー、腎排泄のため腎不全で上昇 |
| トロポニンI | 男:4pg/mL未満 女:6pg/mL未満 |
同上 |
算出する検査値
| 血漿浸透圧 | 2×(Na+K)+ BUN/2.8+ 血糖値BS/18 (何!?文二はブスがいっぱい) 血漿浸透圧の基準値:280~290mOsm/kgH2O |
| LDL-C | T-Chol ー HDL-C ー TG/5 |
| HOMA-R | 空腹時血糖×空腹時インスリン/405(正常1.6以下、インスリン抵抗性2.5以上) |
| Ccr | Ccr=(140-年齢)×体重(kg)/72×血清Cr値 |
| 推定1日食塩摂取量(g/日) | =1日蓄尿量(L)×尿中Na濃度(mEq/L)/17 ※食塩(NaCl)1g=Na 17mEq |
血算
血球化学検査
| 基準値 | 臨床的意義 | |
| WBC (白血球) |
3500〜9000 /μL | 血液疾患・炎症性疾患で↑ 細菌感染症の初期や重症例では低下 ※ステロイド投与やアドレナリン刺激で好中球数が増加するが滞留プールからの移動であると考えられており左方移動は起こらない。 |
| 好中球 | 桿状核球:0〜5% 分葉核球:40〜70% |
<核の左方移動> 桿状が15%以上になった状態。発症後12〜24時間以降、骨髄から幼弱な好中球が供給され、左方移動が生じる。 ・細菌感染症(好中球数増加) ※重症感染症では供給不足で好中球数が減少して危険な状態 ※感染性心内膜炎、細菌性髄膜炎、膿瘍では左方移動が起こらない ・ウイルス感染症(好中球数減少) ・無顆粒球症(好中球数減少) |
| リンパ球 | 20〜50 % | ウイルス感染で比率が↑ 末梢血リンパ球の約80%はT細胞 |
| 単球 | 2〜10 % | |
| 好酸球 | 1〜5% | アレルギー・寄生虫感染で↑ |
| 好塩基球 | 0〜1% | 慢性骨髄性白血病で↑ |
| RBC (赤血球) |
男:400〜550万/μL 女:350〜500万/μL (400〜500万/μL) |
貧血で↓、脱水・多血症で↑。 |
| Hb (ヘモグロビン) |
男:14〜18 g/dL 女:12〜16 g/dL (12g/dL以上) |
酸素運搬物質(Fe含む)。高地に住むと↑ Hb13未満(女性は12未満)で貧血。 9.5g/dL未満:眼瞼結膜は貧血様(蒼白) 7.5g/dL未満:収縮期駆出性雑音 【Hb減少の原因】 ①骨髄におけるRBC産生低下 ②血管内におけるRBC破壊 ③出血 |
| Ht (ヘマトクリット) |
男:40〜52 % 女:35〜45 % (35〜50%) |
血中に占めるRBCの全容積の割合=45% 貧血で↓、脱水・多血症で↑ |
| MCV (平均赤血球容積) |
80〜100 fL MCV=Ht×10/RBC |
RBC1個あたりの大きさ。 <小球性:80以下> ・鉄欠乏性貧血(慢性出血を含む) ・慢性炎症 ・グロビン合成異常 <正球性:80〜100> ・急性出血(一過性BUN↑、Cre正常) ・溶血(K上昇することは稀) <大球性:100以上> ・葉酸 or VB12不足(120以上) ・銅やセルロプラスミン不足 ・肝細胞障害(肝細胞再生に葉酸が必要のため、100〜120が多い) ・MCVの大きな網赤血球増加(急性出血や溶血の一部) |
| MCH (平均赤血球色素量) |
28〜34 pg MCH=Hb×10/RBC |
RBC1個あたりのHb量。 MCHは現在あまり使われない。 |
| MCHC (平均赤血球Hb濃度) |
30〜35 % MCHC=Hb×100/Ht |
1HtあたりのHb量。 低色素:30未満、正色素:30〜35 |
| RDW (赤血球分布幅) |
赤血球の大きさのばらつきの程度。 RDW大きい:鉄欠乏、ビタミン欠乏、MDS RDW正常:慢性疾患に伴う貧血など |
|
| Ret (網赤血球) |
0.1〜2.0% 4〜6万/μL |
骨髄でのRBC産生状態を反映。 【増加の原因(造血亢進)】 <10万/μL以上> ・急性出血 ・溶血 【減少の原因(造血低下)】 |
| ハプトグロビン | ?? | 遊離Hb結合蛋白。 【減少の原因】 ・血中遊離Hb上昇(溶血) ・肝障害(肝臓で合成されるため) |
| フェリチン | ?? | 貯蔵鉄。 フェリチン著増:①Still病、②血球貪食症候群、③ヘモクロマトーシス |
生化学
蛋白
| 基準値 | 臨床的意義 | |
| TP(総蛋白) | 6.7〜8.3g/dL (6〜8) |
栄養状態と肝腎機能の指標。 TPを電気泳動→+極からAlb/α1/α2/β/γ |
| 血中β2MG (β2ミクログロブリン) |
1.0~1.9 mg/L | β2MGは全身の有核細胞に存在する低分子蛋白質で、糸球体濾過された後、近位尿細管でほぼ再吸収される。そのため近位尿細管障害があると尿中β2MGが上昇し、糸球体障害があると血中β2MGが上昇する。 |
| SP-D(肺サーファクタントプロテインD) | 110ng/mL未満 | SP-D、SP-Aは間質性肺炎で増加するが、細菌性肺炎・心不全・喫煙者でも増加することがある。CTにてすりガラス影の広がりと相関する。増悪時や治療奏功時はKL-6より鋭敏に反応する。 |
| KL-6 | 500U/mL未満 | Ⅱ型肺胞上皮細胞が産生。肺胞障害で増加し、線維化の程度・広がりと相関。 【高値】 特発性間質性肺炎、過敏性肺炎、放射性肺炎、膠原病関連間質性肺炎、サルコイドーシス、ニューモシスチス肺炎、CMV肺炎、肺胞蛋白症などで上昇。(細菌性肺炎ではほとんど上昇しない) |
| 尿中トランスフェリン | 1.0mg/g・Cr以下 | |
| 血中ミオグロビン | 男:28〜72ng/mL 女:25〜58ng/mL |
酵素低分子化合物
| 基準値 | 臨床的意義 | |
| CK (クレアチンキナーゼ) |
男:60〜270 女:40〜150 (IU/L/37℃) |
【高値】骨格筋・心筋の破壊 |
| AMY (アミラーゼ) |
血清40〜122 (120以下) (IU/L/37℃ ) |
逸脱酵素。急性膵炎、耳下腺炎で増加。 |
| シスタチンC | 0.5〜0.9 (mg/L) |
糖質・糖代謝
| 基準値 | 臨床的意義 | |
| GLU(血糖値) | 70〜109 mg/dL (70〜110未満) |
50mg/dL程度ではCNSエネルギー不足により頭痛、目のかすみ、空腹感、生あくび・眠気 50mg/dL以下では意識障害、異常行動、痙攣 |
| GA(グリコアルブミン) | 11〜16 % | 過去2〜3週の平均血糖値を反映 HbA1cは貧血などで変化するためGAを使う |
| HbA1c | NGSP値:4.6〜6.2% (6.5以上) |
過去1〜2ヵ月の平均血糖値を反映 HbA1c低値傾向:RBC寿命が短縮する貧血(溶血性、腎性、出血、貧血回復期) HbA1c高値傾向:RBC延長する貧血(鉄欠乏性、ビタミンB12欠乏性) |
| 1,5-AG(アンヒドログルシトール) | 14 μg/mL以上 | |
| 抗GAD抗体 | 1.5 U/mL未満 |
脂質
| 基準値 | 臨床的意義 | |
| TG (中性脂肪) |
30〜149 mg/dL (150未満) |
|
| HDL-C | 男:40〜85 mg/dL 女:40〜95 mg/dL (40以上) |
|
| LDL-C | 65〜139 mg/dL (140未満) |
|
| リポ蛋白分画 | ||
| リン脂質 | 150〜280 mg/dL | |
| リパーゼ | 5〜35 IU/L/37℃ | |
| RLP-C | 7.5 mg/dL以下 |
電解質・ミネラル
| 基準値 | 臨床的意義 | |
| Na | 137〜147 mEq/L (140前後) |
|
| K | 3.5〜5.0 mEq/L (4前後) |
|
| Cl | 98〜108 mEq/L (100前後) |
|
| Ca | 8.4〜10.4 mg/L (8〜10) |
血清Ca総量は10mg/dL=5mEq/Lで、そのうち約50%はAlbと結合しているためフリーのCaは2.5mEq/Lとなる。 血中Alb値が4g/dL以下の場合、Albと結合していたCaが血中から骨などに移動し血中Ca濃度が低下する。 ※Albが4g/dL未満の場合 補正血中Ca濃度=実測血中Ca濃度+4-血清Alb値 |
| P(無機リン) | 2.5〜4.5 mEq/L (3〜4) |
|
| Fe (血清鉄) |
男:50〜200 mEq/L 女:40〜180 mEq/L (約100前後) |
鉄の代謝は血液内科を参照。 |
| TIBC (総鉄結合能) |
男:270〜425 μg/dL 女:270〜440 μg/dL (約300前後) |
TIBC:鉄が結合できるTfの総量 UIBC:鉄と結合してないTfの量(不飽和鉄結合能) TIBC=UIBC+血清鉄 |
| Zn | 64〜111 μg/dL | |
| Mg | 1.9〜2.5 mg/dL |


※薬剤性:有機リン中毒、サリン中毒など



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