髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)

微生物学

ナイセリア・メニンジティディスの特徴

双球菌。莢膜がある。健常者の5〜20%が保菌。チョコレート寒天培地で培養。

髄膜炎菌性髄膜炎

侵襲性(髄液または血液から菌が検出された場合)の髄膜炎菌髄膜炎は5類に分類されており、診断後は直ちに届出をする。

疫学 新生児以外の髄膜炎原因菌第3位、しかし稀(日本では年間10〜20人程度発症)
病態 保菌者から飛沫感染し、鼻咽頭粘膜から感染する。4日間の潜伏期間の後、血中に侵入した菌が菌血症を起こし、BBBを通過すると髄膜炎を引き起こす。
症状 ①感染によるサイトカイン↑:発熱、頭痛、嘔吐、意識障害
②髄膜刺激症状:頭痛、項部硬直、ブルジンスキー徴候、ケルニッヒ徴候
重症例では、DICを伴い、副腎出血によるショック(Waterhouse-Friderichsen症候群)を呈する。
検査 【グラム染色】グラム陰性双球菌と白血球による貪食像→侵襲性髄膜炎菌性髄膜炎
【髄液検査】細菌性髄膜炎と同様
治療 感受性不明の場合:第3世代セフェム系(セフォタキシム、セフトリアキソン)
感受性がわかる場合:感受性に応じてペニシリンGアンピシリン
予防 アフリカなどの流行地に渡航予定の人に対して莢膜多糖体ワクチン接種

コメント

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