救急医学

救急医学

トリアージ(START法)

歩行可能か? 可能の場合、外傷はあるか? 外傷なし⇨白(タッグなし)
外傷あり⇨
歩行不能の場合 【A】気道確保で呼吸あるか? 呼吸なし⇨黒(死)
呼吸あり⇨
【B】呼吸数は30回/分以上か? または呼吸数は9回/分以下か? 30以上、9以下⇨
【C】橈骨動脈は触知可能か? またはCRTは2秒以上か? 触知不能、2秒以上(循環不全あり)⇨ (CRT:毛細血管再充血時間)
【D】意識障害はあるか? =簡単な指示に応じるか? あり=指示に応じない(離握手不能)⇨
ABCDに問題がない

【トリアージまとめ】 トリアージ中は気道確保、活動性出血以外の治療は原則行わない

トリアージタッグ右手首につけ、区分の理由を明記する
死亡群、自発呼吸なし
最優先治療群、歩行不可、自発呼吸あり、バイタルに問題あり
待機的治療群、歩行不可、簡単な指示に応じる、バイタルに問題なし
保留群、歩行可能

低体温

病態 34〜33℃で意識消失、33℃程度で不整脈出現、体温低下に伴い不整脈重症化、26℃で心室細動
症状 省エネモード(意識低下、血圧↓、心拍数↓、呼吸数↓、腸運動↓、脱水) 徐脈によりPR/QRS/QT延長となり、VTやVFなどの致死的不整脈を起こすこともある。
検査
治療 ①温浴加温、温風ブランケット、温生食点滴
②それでも低体温の場合は胃管から温水注入、腹膜灌流による復温。
③致死的不整脈の可能性のためAED・気管挿管準備

クラッシュ症候群(挫滅症候群)

病態 長時間(2時間以上)の圧迫で筋肉が壊死。圧迫を解除すると壊死細胞からKが大量に流出し心停止を起こす。また、ミオグロビンが大量に流出し急性腎不全となり、さらに高K血症が悪化する。
挟圧以外にも,意識障害などにより長時間にわたって同一姿勢をとっていた患者にもクラッシュ症候群は発生するため注意が必要である。
症状 バイタルサインは安定、意識清明、軽い興奮症状、圧挫肢の知覚運動麻痺、 ショック症状(循環血漿量減少性ショック)通常神経障害をきたしているため、疼痛を訴えないことが多い
検査 【尿検査】ミオグロビン尿
【血液検査】高K血症、CK↑、低Ca血症(融解した横紋筋にCaが沈着)
治療 ①安易に解除せず、カリウムを含まない細胞外液を大量輸液。その場で切断の場合も。
②高K血症:除細動器の準備

誤飲と誤嚥

誤飲 誤嚥
病態 異物が消化器系に入ること タバコ2cm以上で急性ニコチン中毒を起こしやすくなる。 異物が気道に入ること 小児はピーナッツの誤嚥が最多
摘出 食道停留物、電池、鋭利なもの (その他の物は胃まで入ったら排泄されるまで経過観察) 全て (窒息の原因となるため)
治療 活性炭、下剤 (指を入れて催吐させるのは誤嚥の可能性があるため禁忌)

【胃洗浄】

概要 誤飲後1時間以内で胃内に異物がある場合に行う。
胃内容物の誤嚥予防のため気管挿管し、十二指腸への流入を防ぐため、患者の頭部を下げ、左側臥位で行う。
適応 パラコート中毒など
禁忌 食道穿孔、強酸・強アルカリ摂取、ガソリンなどの揮発性物質摂取

外傷

腎臓の外傷

腎損傷

病態 Ⅰ群(腎挫傷):腎実質の軽度損傷
Ⅱ群(腎裂傷):腎被膜の断裂
Ⅲ群(腎断裂):腎実質の高度の断裂、腎破裂
Ⅳ群(腎茎部、腎血管損傷)→観血的治療
治療 ①輸液・安静
②止血できない場合は輸血
③放射線科による腎動脈閉塞術
④外科医による開腹止血
腎臓摘出の順にエスカレーション

眼の外傷

アルカリ火傷

アルカリ外傷によって角膜輪部に存在する幹細胞が障害されると結膜側から角膜上皮に向かって血管が高度に侵入する(結膜充血)。直ちに大量の生理食塩水(なければ水道水)で15分以上洗い流し眼科に行く。

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