有芽胞菌
バシラス属(好気性)
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主な疾患 |
炭疽菌(Bacillus anthracis) |
炭疽(人畜共通感染症の1つ。感染した動物を摂取すると敗血症で致死的になる。) |
セレウス菌(Bacillus cereus) |
セレウス菌食中毒 |
枯草菌、納豆菌(Bacillus subtilis) |
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クロストリジウム属 (偏性嫌気性・芽胞形成)
無芽胞菌
コリネバクテリウム属(微好気性)
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主な疾患 |
ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae) |
ジフテリア(ワクチン接種により現在日本では発症報告なし) |
リステリア属(微好気性)
乳酸菌群(グラム陽性桿菌以外もいる)
乳酸菌などの細菌を生きたまま含むものをプロバイオティクスという。
乳酸菌群 |
代謝によって乳酸を産生する菌の総称。 |
①ラクトバシラス属 |
ブルガリクス、ガセリ、アシドフィラスなどヨーグルト製造に使われている菌が属する。膣に常在するデーデルライン桿菌も属する。 |
②エンテロコッカス属 |
腸内などに常在する。 |
③ラクトコッカス属 |
発酵食品によく使われる。 |
④ペディオコッカス属 |
ピクルスなどにいる。 |
⑤ストレプトコッカス属 |
整腸剤に含まれるラクトミン(乳酸菌)が属する(齲歯の原因となるミュータンス菌も属する)。ラクトミンは通性嫌気性菌であり、小腸から大腸にかけて増殖し、乳酸を産生する。増殖性ならびに乳酸生成能が高く、有害菌の発育を阻止することにより腸の粘膜を保護する。 |
⑥ビフィドバクテリウム属 |
ビフィズス菌などが属する。ビフィズス菌は偏性嫌気性菌であり、小腸下部から大腸にかけて増殖し、乳酸および酢酸を産生する。有害菌増殖抑制作用、腸管運動促進作用がある。 |
⑦クロストリジウム属 |
宮入菌、酪酸菌などが属する。酪酸菌は偏性嫌気性菌であり、芽胞を形成する。酪酸の産生能が高く、大腸で増殖する性質を有する。芽胞を形成するため、人為的な耐性を付与せずとも抗菌薬の影響を受けがたく、小児における抗菌薬関連下痢症に対して有効である場合がある。 |
⑧バシラス属 |
糖化菌などが属する。糖化菌は偏性好気性菌であり、芽胞を形成する。小腸上部より増殖を始め、乳酸菌の増殖促進作用がある。 |
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