気分安定薬、抗認知症薬、ADHD治療薬

薬理学

気分安定薬 カルバマゼピン、バルプロ酸、ラモトリギンの詳細は抗てんかん薬を参照。

一般名 先発名 特徴
炭酸リチウム リーマス 躁うつ病の第一選択薬。作用機序不明、マイルドな気分安定作用、薬効発現に1週間以上必要 【欠点】中毒症状回避のためTDM必要、消化器症状・手指振戦、多尿の副作用 NSAIDsやアセトアミノフェンとの併用でリチウムの排泄が阻害されるため注意が必要! 甲状腺ホルモンの放出を抑制あるいは合成を阻害するため甲状腺機能低下症の副作用を起こす。 【ADME】腎排泄型
カルバマゼピン テグレトール 強い抗躁作用 【欠点】即効性はない、抗うつ作用弱い
バルプロ酸 デパケン やや強い抗躁作用 【欠点】即効性はない、抗うつ作用弱い
ラモトリギン ラミクタール 強い抗うつ作用 【利点】妊婦に使用可 【欠点】抗躁作用弱い
モダフィニル モディオダール  
ペモリン  
メタンフェタミン ヒロポン  

抗認知症薬

コリンエステラーゼ阻害薬

作用機序 AChEを阻害し、脳内ACh量を増加させ、脳内コリン作動性神経を賦活化する。
副作用 過剰服薬によって副交感N刺激症状(縮瞳、流涙、流涎、発汗、下痢、徐脈、筋線維束痙縮)
一般名 先発名 特徴
ドネペジル アリセプト錠 軽度〜重度認知症に使用、Lewy小体型にも使用可
【ADME】肝代謝型
ガランタミン レミニール錠 軽度〜中等度認知症に使用
【欠点】1日2回投与
【ADME】肝代謝型
リバスチグミン イクセロンパッチ
リバスタッチパッチ
軽度〜中等度認知症に使用、唯一の貼付剤
【利点】他のAChE阻害薬より消化器系副作用少ない、嚥下障害患者にも使いやすい
【欠点】不整脈の副作用あり
【ADME】肝代謝型

NMDA受容体拮抗薬

作用機序 NMDA受容体拮抗により、過剰なグルタミン酸によるNMDA受容体の活性化を抑制して神経細胞保護+記憶学習機能障害を抑制する。
副作用 めまい、眠気、便秘、体重減少、頭痛

一般名 先発名 特徴
メマンチン メマリー 怒りっぽい人&中等度認知症以降に使用、ChE阻害薬と併用可
【ADME】腎排泄型

ADHD治療薬

アトモキセチン ストラテラ®
保険適用 ADHD
最大投与量 120mg/日
特徴  NAd再取り込みを阻害し、前頭前皮質と小脳の機能を回復させ、実行機能系と時間処理系に働く。報酬系に作用しないため依存のリスク低い。
注意点 副作用:動悸、血圧上昇、頭痛、食欲減退、体重減少、腹痛、イライラ
メチルフェニデート リタリン®、コンサータ®(徐放製剤)
保険適用 ADHD
最大投与量 72mg/日
特徴 NAd・ドパミン再取り込みを阻害し、報酬系に働く。
注意点 副作用:食欲減退、体重減少、頭痛など。治療用量を超えると依存をもたらす可能性あり。
グアンファシン インチュニブ®(徐放製剤)
保険適用 ADHD
最大投与量 6mg/日
特徴 α2刺激により多動や衝動性の抑制に関与する
注意点 副作用:徐脈、低血圧、頭痛、めまい、倦怠感、眠気、口渇

レストレスレッグス症候群治療薬

プラミペキソール ビ・シフロール®
保険適用 パーキンソン病、中等度〜高度の特発性レストレスレッグス症候群
最大投与量 添付文書参照
適応外 うつ病、双極症うつ病相、慢性疼痛のサポート
特徴 D2/D3刺激し、否定的な表情に対する扁桃体の活動を抑制する
注意点 副作用:悪心(最多)、突発的な眠気(運転禁止)

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