手関節の診察
手関節の痛み
ド・ケルバン病(狭窄性腱鞘炎)
ばね指
デュプイトラン拘縮
手根管症候群
橈骨遠位端骨折(Colles骨折、Smith骨折)
| 疫学 | 骨粗鬆症の高齢者と小児に多い |
| 病態 | 多くは高齢者の低エネルギー外傷だが、小児や成人でも生じる。小児では転倒などの低エネルギー外傷で生じ、若木骨折となることが多い。成人では交通事故などの高エネルギー外傷で生じ、手術が必要なことも多い。半数以上に尺骨茎状突起骨折の併発を認める。 |
| 分類 | 手掌をついて転倒するColles骨折と手背をついて転倒するSmith骨折がある |
| 症状 | ①手関節痛、手関節周囲の発赤腫張 ②自発的に手首を動かせない(逆の手で支えていることが多い) |
| 検査 | 【身体所見】 手関節腫張、フォーク状変形 【画像検査】 Xp:手関節2方向で撮像し骨折線を探す、尺骨茎状突起骨折の併発も確認する。 小児の場合はSalter-Harris分類を行う![]() |
| 緊急 | ①開放骨折、②整復不能な脱臼、③血管・神経症状の合併がある場合は即時整形コンサル 小児の場合、転位が大きい場合は即時整形コンサル |
| 固定 | 【基本的にはまず固定のみ、可能ならX線透視下で整復トライ】 ①Sugar tong splint+三角巾:ギプスと比較しても機能的予後同等(splint=シーネ) 固定時、背屈して固定しないよう注意! ※モールディング:体の形状に合わすよう両手で軽く圧迫していくこと②ギプス固定法:非整形外科医はコンパートメント症候群のリスクがあり推奨されない |
| 手術 適応 |
【①〜③に該当する場合は手術適応(該当なければ保存加療)】 手術は現在、掌側プレート固定が主流である。 ①活動性が高い場合:手術で機能回復するとQOLが上昇する ②関節内骨折:AO分類のBとCに該当する場合(=関節面に達する骨折) ③整復して外固定してもずれてしまう場合:整復当日だけでなく、再診時にずれている場合がこれに該当する。 |
| 転帰 | 固定後、整形外科を予約し、当日もしくは帰宅して後日受診(上肢外傷のため、歩行可能であるため入院はしない)。手術適応がない場合は紹介状作成し、クリニックでのフォローも可能。保存加療の場合、外固定を約1ヶ月継続することとなる。 ①冷却:湿布は使用せず、タオルの上からじんわりと冷やす ②挙上:患肢の下に枕など入れて高くする ③疼痛:アセトアミノフェンなど |
舟状骨骨折
| 病態 | 転倒時の肘伸展位において手をついた(FOOSH)時に生じる骨折で、手根骨骨折の約70%を占める(その他の手根骨骨折は三角骨骨折、月状骨骨折が多い)。舟状骨は血行性に乏しく、骨折により容易に阻血となり、骨壊死や偽関節といった合併症を引き起こすため、舟状骨骨折を見逃すと問題となる(occult骨折多い)。![]() |
| 症状 | ①手関節痛(激痛までひどくない、比較的手首も動かせる) |
| 検査 | 【身体所見】 ①Snuffboxの圧痛、②Scaphoid tubercle、③Thumb compressionを評価し、1つでも所見がある場合は舟状骨骨折疑いで固定を行う 【画像検査】Xp:手関節2方向で撮像し骨折線を探す CT:Xpで骨折線があれば評価のため撮像 MRI:Xpで骨折がはっきりしない場合に検討 |
| 固定 | ①Thumb spica splint固定(三角巾はなくてもOK)![]() |
| 転帰 | 固定後、整形外科を予約し、当日もしくは帰宅して後日受診(上肢外傷のため、歩行可能であるため入院はしない)。骨折線の離開が1mm以内であれば保存加療、それ以上は手術の可能性あり。一般的な骨折と異なり、骨癒合は通常2〜3ヶ月、長いと6ヶ月かかることもあり長期となる。 ①冷却:湿布は使用せず、タオルの上からじんわりと冷やす ②挙上:患肢の下に枕など入れて高くする ③疼痛:アセトアミノフェン |
第1中手骨基部骨折
| 病態 | ボクシングや転倒で握り拳の状態で母指の先端部から根元に向かって強い力が加わることで、母指の中手骨の根元が骨折。中手骨骨折の約25%が母指に生じ、そのうち約80%が母指基部骨折である。occult骨折は稀。 |
| 症状 | ①手関節痛(母指の運動制限あり) |
| 検査 | 【画像検査】 Xp:手関節2方向で撮像し骨折線を探し、関節内骨折の場合は手術、関節外骨折の場合は保存加療となる。 ![]() |
| 固定 | ①Thumb spica splint固定(三角巾はなくてもOK) |
| 転帰 | 固定後、整形外科を予約し、当日もしくは帰宅して後日受診(上肢外傷のため、歩行可能であるため入院はしない)。 ①冷却:湿布は使用せず、タオルの上からじんわりと冷やす ②挙上:患肢の下に枕など入れて高くする ③疼痛:アセトアミノフェン |
指骨骨折
突き指(指の捻挫)・マレットフィンガー
| 病態 | DIP関節での指伸展筋腱の損傷。末節骨の骨折や亜脱臼を伴う場合がある。 |
| 症状 | DIP関節の自動伸展不能:屈筋腱の力で屈曲したままになる |
| 検査 | |
| 治療 | RICE。亜脱臼なければ、伸展装具着用してDIP関節を6週間程度伸展保持 |
小児の場合はSalter-Harris分類を行う
※モールディング:体の形状に合わすよう両手で軽く圧迫していくこと
③
【画像検査】


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