皮膚の良性腫瘍

皮膚科

皮膚良性腫瘍の診察

S ①いつからあるか?②痛みなど症状はあるか?
O ①部位と大きさφmm、②色調、③硬/軟、④下床との可動性
A 鑑別
P ①エコー→悪性を疑う、大きさ5cm以上は造影MRI→結果説明→手術

皮膚腫瘍と皮下腫瘍の違い

皮膚腫瘍 皮下腫瘍
部位 表皮・真皮にできる腫瘍 表皮・真皮の下にできる腫瘍

表皮系腫瘍

毛包系腫瘍

脂腺系腫瘍

汗腺系腫瘍

嚢腫

毛巣洞

神経系腫瘍

神経線維腫 neurofibroma

病態 末梢神経髄鞘のシュワン細胞由来の良性腫瘍。腫瘍細胞が被膜を持たずに真皮〜皮下に増殖し、表面に正常皮膚色〜淡紅色で軟らかい半球状に隆起性腫瘤となり、ゆっくりと増大する。レックリングハウゼン病(神経線維腫症1型:NF1)では思春期頃より全身に多発する神経線維腫とカフェオレ斑により診断されるが、モザイクの機序により体幹の一部など限られた部位に見ることもある。NF1と関係なく単発することもある。
症状 自覚症状は少ないが、皮下に生じた場合は圧痛を伴うことが多い
診断 浅い神経線維腫は外観や腫瘤の軟らかさで診断(カフェオレ斑があればNF1)
①皮膚や皮下、②正常皮膚色〜淡紅色、③軟、④下床との可動性あり
治療 皮膚を含めて単純切除縫縮する(NF1では切除しても再発する)
病理 fibroma molluscum、neurinoma、neurofibromatosis、neurofibrosis

神経鞘腫 neurilemmoma

病態 末梢神経髄鞘のシュワン細胞由来の良性腫瘍。腫瘍細胞は被膜をもち単独に発症するが、神経線維腫症2型:NF2では多発する。稀ではあるが悪性化し、悪性神経鞘腫と呼ばれる。
症状 圧痛を伴い、ときに圧迫した部位から末梢に向かって放散痛をきたす
検査 【画像検査】
MRI:T1で低信号の卵形の腫瘤、T2で腫瘤中心に低信号と辺縁の高信号
診断 ①皮内または皮下、②正常皮膚色、③弾性硬の球状腫瘤、④下床との可動性あり
治療 圧排されている神経線維を損傷しないように腫瘍のみを摘出する
病理 neurilemoma、schwannoma

線維組織系腫瘍

組織球系腫瘍

脂肪細胞系腫瘍

脂肪腫 lipoma

疫学 成年以降に発症(生下時より存在する場合もある)
病態 腫瘍は被膜を持ち、黄色の柔らかく、やや大きい脂肪組織の集合体である。皮下に発症することが多いが、筋肉間や筋肉内にも発症する。徐々に増大することが多い。種々の間葉系組織要素が混在することがあり、線維脂肪腫、血管脂肪腫、筋脂肪腫などと呼ばれる(血管脂肪腫は多発しやすく、圧痛を伴いやすい)。悪性化は極めて稀であるが、徐々に増大するので必要に応じて外科的切除する。
症状 通常はないが、神経を圧迫すると疼痛を訴えることがある
検査 【画像所見】
MRI:均一な内部構造(不均一な場合は脂肪肉腫を鑑別にあげる)
診断 ①頸部・背部・臀部・上腕・大腿など、皮下が多い、②正常皮膚色、③弾性軟なだらかに隆起する皮下腫瘤、④皮下なら下床との可動性あり
治療 【手術】
腫瘍直上に切開を加えて、被膜を破らないように鈍的に剥離すると容易に摘出できる。
病理 adipoma、adipose tumor、fatty tumor、 lipoma、steatoma

筋組織系腫瘍

骨組織系腫瘍

造血系

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