中国語文法

語学

中国語の基本構造

例:爸爸去年给我三次红包。

主語:爸爸、述語:给、目的語:我,红包の3つは文の骨格。連体修飾語:連用修飾語:去年補語:三次

この6つの要素を意識して読解・作文していく。

中国語の語順

時間の位置 S+時間+V or 時間+SV
字良  

中国の行政区構造

中国     台湾    
23省・自治区     6直轄市    

標点符号

  中文 日本語 意味
句号 句点 文の終わり
逗号 読点(とうてん) 文中の区切り
顿号 読点 文中の並列した語句の区切り
分号 セミコロン 長い節を並列する
冒号 コロン 具体的内容を提示
问号 疑問符 疑問文
感叹号 感嘆符 強い感情
引号 引用符 文中の会話を引用する、特別な意味がある場合
() 挂号 括弧 文中の注釈や補足部分を示す
…… 省略号 省略符号 文中の省略部分、または沈黙を示す
—— 破折号 ダッシュ 説明を後述
连接好 ダッシュ 終始点、関連を説明 例:博多-熊本,18-65岁
《》 书名号 書名符号 書籍などのタイトルを示す《论语》
间隔号 中黒 外国人の人名の区切り 例:乔・拜登

量詞

必ず「数詞+量詞+名詞」の語順!

広く個体について、抽象的なものにも 一个人,一个苹果
握りのあるもの 一把椅子,一把雨伞
書物など 一本杂志,一本词典
手紙 一封信
機械など組み立てられたもの 一架飞机,一架照相机
機械や設備 一台电脑
服、荷物、事柄類 一件行李,一件事
草木など植物類 一棵树,一棵白菜
かたまり状のもの 一块石头,一块手表
車など乗り物類 一辆汽车,一辆自行车
薄く平らなもの 一片肉,一片叶子
細長いもの 一条河,一条鱼,一条
平面の目立つもの 一张纸,一张桌子
細い棒状のもの 一支铅笔,一支烟
①小動物 一只猫,两只鸟儿
②対になってるものの一方 一只手,一只鞋
どっしりしたもの 一座山,一座大楼
敬意を受ける人 一位客人
対のもの 一副眼镜,一副耳环
対のもの 一对夫妻,一对鸳鸯
本来的に対のもの 一双鞋,一双袜子
セットのもの 一套茶具,一套房子
ひとまとまりのもの 一批人,一批货
ひと群れのもの 一群人,一群羊
カップ単位のもの 一杯茶,一杯水
ポット単位のもの 一壶茶,一壶酒
ビン単位のもの 一瓶酒,一瓶药
お椀単位のもの 一碗饭,一碗茶
臨時 顔じゅう汗だらけ 一脸汗
臨時 テーブルいっぱいの料理 一桌子菜
臨時 部屋いっぱいの人 一屋子人
臨時 頭じゅうの白髪 一头白发

数字

数字の間のゼロは「零」が必要(ゼロは複数あっても零は一つでいい)。

数字 中国語
101 一百零一
110 一百一
613 六百十三(100以上は一が必要)
1001 一千零一
1010 一千零一十
1100 一千一
450 四百五
4500 四千五
4050 四千零五十
4005 四千零五
0.57 零点五七
1+2=3 一加二等于三
3−1=2 一等于二
3−8=ー5 加负八等于
6×4=24 乘以四等于二十四
12÷3=4 十二除以三等于四
1時間半 一个小时
部屋番号213 èr yāo sān房间
2時2分 两点零二分(零两分)
15元2角 十五块二

主語

主語が2つある文(主語述語文)

名詞文 她爸爸是医生。
形容詞文 大象鼻子很长。
動詞文 这本书我看过了。

主語のない文

主語が省略されている文 是我的。
有構文
(S有O=動詞述語文)
場所が→有る
場所+非特定 or 不特定 or 未知の人・物
※中国語は未知の情報(新しい情報)を目的語の位置に持ってくる傾向がある。そのため、有の後は未知の情報を置く。
例:路上有很多人(非特定)。
存現文
(動詞の後に主語がある文)
場所が→有る(動詞)
場所+動詞非特定 or 不特定 or 未知の人・物
自然現象:下雨了。
出現:前面发生了事故。
存在:路上围着很多人。
消失:坏了三台电脑。
(主語のない文ではないが…)
在構文
(S在O=動詞述語文)
在り→場場
特定・既知の人・物在+場所
※中国語は既知の情報(古い情報)を主語の位置に持ってくる傾向がある。そのため、在の前は既知の情報を置く。
例:他们在门那儿。

述語文

名詞、名詞述語文

中国語に過去、現在の区別なし!他是老师。→彼は先生でした(です)。

是を使う文
(動詞述語文)
【イコール関係】她是我的爱人。
【所属関係】我是日本人。
【確かに〜だという話し手の気持ち】他是很不认真。
是を使わない文
(名詞述語文)
→名詞が直接述語になる文
【年齢】她18岁。
【日付】今年2022年。
【曜日】今天星期天。
【時間】现在几点?
【数字】这件衣服20块钱。
【本籍】他北京人。
的を省略できる2語の名詞 家族友人関係所属関係の的は省略できる。例:我妈妈
中国老师:中国人の先生
中国人的老师:中国人に教える先生
中国的老师:中国にいる先生

形容詞、形容詞述語文

中国語に過去、現在の区別なし! 他很帅。→ 彼はかっこよかった(かっこいい)。

【形容詞の種類】

  性質形容詞 状態形容詞
働き 一般的な形容詞 生き生きとした描写
白(単音節)、高兴(2音節) 雪白、热乎乎
状態形容詞化 白白、高高兴兴
名詞を修飾 白墙、很高兴的孩子 「的」が必要(雪白的墙)
述語になる おかざりの很が必要(S很白)
否定分、疑問文では很不要
很は不要、的は必要(馒头热乎乎的)
程度副詞の修飾 很白、非常高兴 できない(×很雪白)
「不」の修飾 不白 できない(×不雪白)

【全否定と部分否定】

全否定 部分否定
他很不认真(彼は不真面目だ)。 他不很认真(彼は真面目ではない)。

【形容詞述語文】

副詞(很)を含む形容詞文
=性質形容詞を用いた文
まわりと比較しない
今天很热。今日は暑い。
今天是热は、『今日は確かに暑い』と強調する意味になる。
副詞(很)を含まない形容詞文
まわりと比較する
昨天冷、今天热。
今日は(昨日と比べて)暑い。

【その他、很を使わない場合】

疑問文とその答えの場合 这个菜好吃吗? 好吃。
形容詞の後に語気詞や助詞(了)がつく場合 这个菜好吃呀! 苹果红了。
2つ以上の形容詞を並列する場合 他聪明能干。
状態形容詞(最後の的を伴う) 屋顶雪白雪白的。

動詞述語文

SV 動詞そのものがVO構造を持つものがあり、介詞でOを入れ込む。
例:我跟他结婚。
SVO 中国語の基本構造(S是Oは、比較のため名詞述語文のところに記載)
SVOO 二重目的語をとれる動詞:教,给,称,递,还,交,借,收,告诉,通知
連動文 動作の行われる順にSVOVOVOと文を作る。
来と去は目的語なくてもOK、完了の了は最後のVに置く。
例:我去银行取钱买照相机。
把構文 目的語を動詞の前に持ってくる文。この目的語は普遍的なものではなく特定できるものであることが条件。また、助動詞は 把 の前に置く。
例:我忘了那件事情。= 我把那件事情忘了。把=将
兼語文 いわゆる使役文。
叫:命令するイメージ
让:感情的な意味合いのない「〜させる」
请:丁寧なイメージで「〜していただく」
使:書き言葉

離合詞

见面のように動詞+目的語がセットになった動詞はその後で目的語をとれない。

  誤り 正解
相手と一緒に動作をする場合 我见面他了 我和他见面了
相手のために行う場合 我送行他吧 我给他送行吧
場所を挿入する場合 他旅行中国了 他去中国旅行了
その他 我生气他了 我生他的气了

助動詞

①〜しなければならない(当為)、②〜したい(願望)、③〜のはずだ(蓋然性)
①〜したい(願望)
应该 ①〜すべき(理屈的に)、②〜のはずだ(蓋然性)
①(会得して)できる、②〜のはずだ(蓋然性)=会〜(的)
①(能力的に)できる、②してよい(許可)、③(客観的に)〜だろう(蓋然性)
可以 ①してよい(許可)、②(条件的に)できる、③〜してごらん(相手に勧める)
①(義務的に)しなければならない(当為)、②きっと〜のはずだ(蓋然性)
①すすんで〜する(意欲)
①思い切って〜する(意欲)
①〜する必要はない=不用
不必 ①〜する必要はない=不用

アスペクト助詞

アスペクト=相

①進行相 正・正在・在+V+呢
②持続相 V+着
着:①動作の継続。例:他在写着信呢。②状態の継続。例:门开着呢。
③完了相 V+了
了:状態の変化(①〜しようとする、②~した、③〜し終えた)。例:我吃饭了=我吃了顿饭。→裸の目的語は何か続く感じがするため具体性を持たせる。
~了…了:①数量が多い。例:你喝了三杯了。②継続してきたこと。例:我们学了汉语三年了。
④経験相 V+过
过:①経験。例:她没留学。②終結(予定していたこと・習慣的に繰り返すことを済ませた)。例:他们午饭。彼らは昼食をすませた。
⑤開始相 V+起来
⑥継続相 V+下去
⑦将然相 就要・快要・快+V+了

介詞

介詞は動詞の前後に置けるが、連動文と同じく時間順に置く。

例:我睡到12点。我到12点才睡。

  間違えやすい介詞
从、离 从:出発点、開始点)
离:距離、時間
往、向、朝 往:移動を伴う動作方向
向:抽象的方向
朝:面と向かう方向

補語

補語は動作の時間の長さ・回数、方向、程度、結果、可能性について具体的に補足するもので、基本的には動詞の後に置かれる

時量補語
回数補語
我看了一个小时这本书。(VとOにサンドイッチされる)
我看了三遍这本书。
一天三顿饭。(両方ある時は時量をVの前に置く)
方向補語 ①V+来,去。 例:他跑去了。
②V+上,下,进,出,回,过,起,开+O(+来,去)。 例:她拿过我的手机了。
=她把我的手机拿过去了。(Oは把構文を使ってもよい)
程度補語
(様態補語)
嬉しいなどの形容詞にその程度を補う方法
①形容詞++程度を表す詞 例:我高兴得很
②形容詞+程度を表す副詞(极、死、透、坏)+ 例:我高兴极了
速いなどの動詞のその状態を補う方法
①動詞+得+その状態を表す語 例:他说得很好
②(動詞)+目的語+動詞+得+その状態を表す語 例:他(说)中文说得很好
結果補語 動作を表すV+結果を表すV or 形容詞
例:我看完了那本书。= 那本书我看完了。
孟姜女倒了长城。→孟姜女が泣いて、長城が崩れ落ちた
可能補語 結果補語と方向補語を伴う場合は得・不の挿入で可能を表す。
打不开这个塞子。蓋を開けられない。(可能)
她不能打开这个塞子。蓋を開けてはいけない。(禁止)

疑問文

諾否疑問文 質問者が尋ねている内容に対して事実らしい、実現しそうと考えている場合
例:你冷?(寒いのではないかと思っている)
※你很冷是不是?(寒いんでしょ?)
反復疑問文 質問者が答えに対して何ら予測を持たずに尋ねる場合
例:你冷不冷?(寒いかはわからない)
選択疑問文 二者択一の場合、接続詞の还是を用いる
例:你觉得冷还是热?
疑問詞疑問文 你要买什么?(具体的に何が欲しいですか?)
你要买什么吗?(抽象的に何か欲しいものはありますか?)
怎么 ①どうやって:怎么+動詞(+的)
例:怎么去?怎么来
②なぜ:怎么+(何かしらの語)+動詞(+了)
例:怎么去?怎么去

比較文

我比他大三岁。(数字を最後に置く)

是~的構文

ある行為がすでに行われた時間・場所・方法・行為者などを強調する構文。動詞の前に置いてある部分しか強調できないことに注意!是は省略可(ただし主語が那,这のときは省略不可)。

時間 你今天几点起来的
場所 在哪里买的
行為者 谁介绍你们认识的
方法 怎么?どうやってきたの?
※一般的な過去の文では動作に重きを置くので、你怎么来了?なんで来たの?という意味になる。

否定文

【全否定文】这些都不是苹果。これらは全て林檎ではない。

【部分否定文】这些不都是苹果。これらは全て林檎というわけではない。

●介詞の場合

他不在家喝酒。家ではお酒を飲まない。(外では飲むかもね)

他在家不喝酒。家でお酒を飲まない。(ジュースは飲むかもね)

●形容詞の場合

昨天不冷。形容詞の場合は過去形も不!

単文、復文、緊縮文

単文 你能参加。你来参加。
複文 如果你能参加,就来参加。
緊縮文 你能参加就来。

複文における呼応パターン

並列複文

既~,也/又… ~でもあり…でもある(主語が同一の場合)

継起複文(動作の順序)

~,就/便… ~してすぐに…。
先~,接着… 先ず~、続いて~
等~,再… ~して、それから…
一~,就/才… ~するとすぐ…/~してやっと…

累加複文(後文が前文をさらに強調)

不但/不仅/不光/不只~,而且/并且/还… ~であるばかりでなく、…でもある。
不但不/不但没~,反而… ~でないばかりでなく、かえって…
尚且~/连~都/甚至~都,何况/更不必说… でさえも~なのに、なおさらのこと…だ。

選択複文

不是~就是… ~か…のどちらかである。

因果複文(前文が原因、後文が結果)

因为~所以…(之所以…是因为~) ~なので、それで…。
由于~,以至于… ~なので、それで…(好ましくない結果)。

推断因果複文(前文が原因・理由、後文がその結果を推断)

既然~,就… (既に行われた事柄)~であるからには、(まだ行われてない事柄)…だ。

仮定複文(前文で仮定、後文で予想される結果)

如果/要是/假如/假使/倘若/假设~,就/便/则/那么… もし~なら、…だ。
要是~,还不如… もし~なら、…しないほうがましだ。

条件複文(前文で条件、後文で結果)

只要~,就… (最低条件)~しさえすれば、…だ。
只有/除非~,才… (唯一条件)~してこそ、はじめて…する。
除非~,否则… (唯一条件)~しないかぎり、…しない。
不管/不论/无论/任凭~,都/也… (無条件)~であろうとなかろうと、必ず…する。

目的複文(前文か後文が目的を表す)

~,以便/以免… (目的)…できるように/…しないように、~する。
~,免得/省得… …しないように、(目的)~する。

逆接複文(後文が前文と反対の事実)

不是~而是… ~ではなく…だ。
虽然~,但是… ~ではあるが、しかし…

譲歩複文(前文で譲歩し、後文で反駁する)

尽管/固然~,但是… (既に実現されたこと)もとより~ではあるが、しかし…
就是/就算/即使/哪怕/任凭/即便~,也… (まだ実現されてないこと)たとえ~でも、…だ。

取捨複文(比較の結果、どちらか一方を選択する)

与其~,不如… ~するよりも、むしろ…する。(後者を選択)
宁可/宁愿/宁肯~,也要/也不… むしろ~しても、…する/…しない。(前者を選択)

難解な語彙

副詞 時間副詞 主語や時間詞のに置いて、「すぐ」「もうとっくに」などの時間的に早い状況を示す。文末に「了」を付けることが多い。
  関連副詞 複文で「~なので(因果関係)」「~ならば(仮定)」「~さえすれば(最低条件)」などを示す。例:少少吧。少ないなら少なくて良い(仕方なく受け入れる気持ち)。
  範囲副詞 名詞や数量詞の前に置いて、「ただ~だけ」「も」などの数の少ない・多い両方の気持ちを強調する。例:他们都是中国人,我是日本人(=只有我是日本人)。
  語気副詞 事実を強調する時(就是…)、比喩を強調する時(就像…)、意思を強調する時(我就…)に使う。

【時間副詞】主語や時間詞のに置いて、「やっと」「ようやく」などの時間的に遅い状況を示す。基本的に文末に「了」は不要!我现在才明白了の様な状態の変化を伴う場合はOK。

【関連副詞】「~なので仕方なく(因果関係)」「~してはじめて(唯一条件)」などを示す。仮定のときは才は使わない。

【範囲副詞】数量詞の前に置いて、「ただ~だけ」などの数が少なく不思議・不満な気持ちを示す。

【語気副詞】他と比較してまさにそうだと強調する時に使う。例:你才笨呢!お前の方こそバカだ!また、他人の要求を断る時にも使う。例:我才不说呢。言ったりするもんか。

很少

主語(很少+名詞) ~は少ない 例:很少学生去图书馆。
述語(很少のみ) ~は少ない 例:本地人很少。
副詞 滅多に~ない 例:九州很少下雪。

見る関係の中国語

打量 dǎliang 注意深く見る
dèng 目を見開く
dīng 見つめる
qíao 見る
zhǎ 瞬きをする
zhēng 目を開ける

『来』の来る以外の使い方(口語)

①(電話や手紙を)よこす 你给我来封信吧。
②人に呼びかけたり、促したりする 来,你尝尝这个菜。
③来+動詞の形で、積極的な意思を示す 你来烧水,我来切菜。
④お互いに動作がわかるとき、その動詞の代わりに使う 来两瓶啤酒。

『思う』の使い分け

①(懐かしく)思う、②頭を使って考える
觉得 (感じて)思う
认为 (かしこまった言い方で)思う
口語で觉得や想の代わりに使い、自分や相手の考えを述べる
口語で觉得や想の代わりに使い、一定の状況から見て考えを述べる

 

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