吐血・下血

症候学

吐血、下血、血便の概要

吐血は緊急度が高い!緊急内視鏡の必要がある。

名称 出血の色
上部消化管出血
(Treitz靱帯より上の出血)
口からの出血
=吐血
鮮血 or 黒褐色 or コーヒー残渣様
肛門からの出血
=下血(黒色便)
タール便 or 黒色便
下部消化管出血
(Treitz靱帯より下の出血)
口からの出血 基本的に生じない
  肛門からの出血
=血便
肛門に近いほど鮮血

吐血

吐血のPrimary survey

AB ・吐血による誤嚥を防ぐため側臥位にする
・頻呼吸(ショックの可能性)
C 頻脈(血圧低下に先行する)
・血圧低下、Shock index(出血量の推定)→ショックに備えルート2本確保
吐血の性状 鮮血の場合、喀血、鼻出血、口腔内出血を除外>
喀血:咳とともに吐血している、結核、肺癌、気管支拡張症などの既往あり
鼻出血、口腔内出血:基本バイタル安定

下血(黒色便)、血便

上部消化管出血

胃・十二指腸潰瘍 約60%
急性胃粘膜病変(AGML)or びらん性胃炎 約10%
食道・胃静脈瘤 約10%弱
Mallory-Weiss症候群 数%
胃癌 数%
問診 身体所見 検査
消化性潰瘍
食道静脈瘤
急性胃炎
食道癌
胃癌

下血

腹痛を伴う鮮紅色の下血 虚血性大腸炎、大腸癌
腹痛のない鮮紅色の下血 直腸癌、内痔核、憩室出血、薬剤性出血性大腸炎

 

問診 身体所見 検査
消化性潰瘍
大腸癌
食道静脈瘤
炎症性腸疾患
腸重積
痔核

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