抗精神病薬の作用機序と副作用

薬理学

作用機序

D2受容体遮断作用

中脳辺縁系のD2受容体を遮断して陽性症状を軽減する。

また、主作用ではないが延髄CTZのD2受容体を遮断して制吐作用を示す。

5-HT2A受容体遮断作用

D2受容体遮断による錐体外路症状を軽減する。

ただし、SDAも投与量を増やせばD2受容体遮断作用が増加する。ただし、乗り物酔いには効果がない。

α1受容体遮断作用

鎮静作用によって不安・焦燥や精神運動性興奮を軽減する。

H1受容体遮断作用

鎮静作用

副作用

D2受容体遮断作用

中脳皮質系のD2受容体を遮断して陰性症状を増悪させる。

下垂体漏斗系のD2受容体を遮断して高プロラクチン血症を誘発する。

黒質線条体系のD2受容体を遮断して錐体外路症状を誘発する。

錐体外路症状の出現時期

数日以内:急性ジストニア

1~2か月:薬剤性パーキンソニズム、アカシジア(静座不能症)

半年以上:遅発性ジスキネジア

5-HT2C受容体遮断作用

食欲亢進、耐糖能異常、脂質代謝異常、体重増加を引き起こす。

α1受容体遮断作用

起立性低血圧、過鎮静

M受容体遮断作用

中枢性副作用:認知機能障害、せん妄

末梢性副作用:かすみ目、口喝、尿貯留、便秘など

H1受容体遮断作用

眠気、食欲亢進、体重増加

コメント

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