胃管留置

臨床検査

胃管留置前の確認

①消化管の確認

CT 食道の狭窄、食道の憩室を確認
その他

②胃管の適応

消化管の減圧 小腸閉塞などに対する減圧目的
胃洗浄 1時間以内に中毒性の高い薬物を大量に内服している場合に考慮する
消化管出血 高度の上部消化管出血の際の症状緩和
経腸栄養 経口摂取の意では必要栄養量の60%未満になる状況が1週間以上続く際に考慮

③胃管の禁忌

顎顔面外傷 胃管が頭蓋底に迷入することがあるため経鼻胃管は避ける
食道の異常 腐乱性物質摂取、狭窄、憩室のある場合は穿孔の可能性あり、食道静脈瘤は注意
意識障害 意識障害がある患者では、嘔吐を誘発し誤嚥する可能性がある

胃管留置

①胃管の選択

レビン型 内腔が単腔なもので、主に経腸栄養に用いる
サイズ 経腸栄養では5〜8Frの胃管を用いることを推奨している
サンプ型 内腔が2〜3腔なもので、主に消化管の減圧などドレナージ目的に用いる
サイズ 12Fr以上が望ましい

②胃管挿入

①鼻腔選択 通気の良い方を教えてもらう
②麻酔 挿入する鼻腔にキシロカインポンプスプレーを噴霧
③挿入長を計算 NEX法+10cm:鼻の先端〜耳たぶ+耳たぶ〜剣状突起の長さ+10cm
④挿入 Sniffingポジションにし、顔面に垂直に挿入する
咽頭に達したら頸部を前屈し患者に嚥下してもらいながら挿入する
挿入困難な場合、移管挿入の反対側に首を回旋してもらう

胃管留置後

胃管の位置確認

①X線 以下の10項目を確認する
②呼吸苦の徴候 意識清明の場合、肺に胃管を誤挿入すると呼吸困難が出現する
③胃内容物確認 胃管吸引して食物残渣であれば可能性が高い
④pH測定 内容物のpHが5未満の場合は胃内容物の可能性が高い(制酸薬服用なし)
⑤気泡音の確認 聴診による気泡音確認は感度45%であり、必ずX線と併用する

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