妊娠と薬

産婦人科

妊娠週数と薬剤の関係

産婦人科診療ガイドライン-産科編2017CQ104-1「医薬品の妊娠中投与による胎児への影響について尋ねられたら?」を参考にすること

影響
妊娠0〜4週未満 胎児に奇形を起こす可能性はない期間(All or noneの法則:万一影響があれば流産となってしまい胎児奇形を引き起こすことはない)
妊娠4〜12週未満 主要臓器を形成する器官形成期で、最も奇形を生じる可能性が高い期間
妊娠12〜16週未満 器官形成期の次に奇形を生じる可能性が高い期間
妊娠16週〜出産 胎児毒性を生じる期間

代表的薬剤

安全性が高い薬剤 影響を及ぼす薬剤
抗菌薬 ・ペニシリン系
・セフェム系
・カルバペネム系
マクロライド系(クラリスロマイシンを除く)
・テトラサイクリン系(歯牙黄染)
・ニューキノロン系
・アミノグリコシド系(聴N障害、腎形成異常)
抗ウイルス薬 ・ラミブジン
・抗HIV薬
・オセルタミビル
・リバビリン
・ガンシクロビル
ワクチン ・不活化ワクチン ・生ワクチン
解熱鎮痛薬 ・アセトアミノフェン ・NSAIDs(動脈管閉鎖)
抗凝固薬 ・ヘパリン ・ワルファリン(催奇形性)
DM治療薬 ・インスリン ・経口血糖降下薬
降圧薬 ・ヒドララジン
・αメチルドパ
・ラベタロール
・ニフェジピン
・ニカルジピン
・ACE阻害薬(催奇形性)
・ARB(催奇形性)
・利尿薬(胎盤機能不全の可能性)
抗甲状腺薬 ・プロピルチオウラシル
・甲状腺ホルモン製剤
・メチマゾール(催奇形性)
抗てんかん薬 ・バルプロ酸など多くのてんかん薬(催奇形性)
高脂血症薬 ・スタチン系

ステロイド

胎盤通過性なし(母体治療) 胎盤通過性あり(胎児治療)
・プレドニゾロン ・デキサメタゾン(RDS予防)

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