フルプレゼンテーション(5〜7分)
①導入 | 患者の特徴を示す情報 | 年齢、性別、主要な併存症 |
主訴 | 受診・搬送・入院理由 | |
②現病歴 | 起こったこと | 時系列でOPQRST、それまでに受けた治療を述べる |
ROS(+) | 主訴に関連する症状 | |
ROS(ー) | 主訴に関連する陰性症状 | |
③既往歴 | 手術歴含む既往歴 | 併存症、既往症 |
④薬剤歴 | 既往に対する使用薬剤 | |
⑤生活歴 | 喫煙、飲酒 | |
ADL | ||
同居家族、主介護者 | ||
職業 | ||
家族歴 | ||
⑥アレルギー | ||
⑦バイタル | ||
⑧身体所見 | ||
⑨検査所見 | 血液検査 | 血球→生化学→血ガス→その他の順 |
尿検査 | ||
心電図 | ||
胸部・腹部X線 | ||
CT・MRI | ||
⑩P & A | プロブレム | |
アセスメント | 診断としては〜と考え、〜の治療を開始しました |
他科へのコンサルト(数分以内)
①プレゼンのゴールを枕詞にする | 例:肺炎の入院のお願いです |
例:鼠径ヘルニア嵌頓の診察をお願いできますでしょうか | |
②コンサルト | フルプレゼンから必要な情報を抜粋する |
コンサルト例 | <枕詞> お疲れ様です、救急科研修医の〜と申します。虫垂炎の診察のお願いしたくご連絡させていただきました。 <主訴に関連する既往、内服、ADL> 患者は特筆すべき既往のないADL自立の17歳男性です。 <主訴、現病歴、関連する症状> 主訴は右下腹部痛です。昨日朝8時より上腹部痛を認め、夜の12時に下腹部痛となりました、痛みが改善せず受診されました。発熱がありますが、嘔気嘔吐はありません。 <バイタルの異常> バイタルは安定しております。 <身体所見の異常> 身体所見では腹部平坦軟、右下腹部に反張痛を認めております。 <検査所見> ①血算:血液検査ではWBC15000、白血球分画は好中球75%、 ②生化:CRP5.0、 ③血ガスは呼吸性アルカローシス、 ④尿検査は異常ありませんでした。 腹部造影CTでは虫垂の10mm程度の肥大を認めております。 <アセスメント> 虫垂炎と診断し、絶食補液とし、抗生剤の治療を開始しております。 <結論> 手術適応を含め診察をお願いします。 |
ERでのショートプレゼン(1分以内)
プレゼン準備
プレゼンのゴールと根拠が的確な因果関係で結ばれているか確認し、主訴〜検査所見をメモにリストアップし、必要な情報を患者背景に組み込む。
ゴールと根拠 | 例:突然の背部痛、嘔吐、CVA叩打痛があり、尿管結石と考えております。 |
主訴 | 下腹部痛 |
現病歴 | 3時間前、緩徐な腹痛悪化、間欠痛、NRS 5/10 |
ROS | 嘔吐なし、下痢なし、痛みの移動なし、生もの摂取なし |
既往歴 | 高血圧、尿管結石 |
薬歴 | 降圧薬 |
バイタル | 異常なし、意識障害なし、発熱なし |
身体所見 | 腹部圧痛なし、CVA叩打痛なし |
検査所見 | 水腎症なし |
1分プレゼン
①枕詞 | 〜についての相談です |
例:失礼します。下腹部痛の患者についての相談があるのですが、今お時間よろしいでしょうか? | |
②患者背景 | 〜の既往があり〜を内服している、ADL〜の●歳●性が、〜を主訴に来院 |
例:尿管結石の既往のあるADL自立の80歳男性が、下腹部痛を主訴に来院されました。 | |
③プレゼンのゴール | この患者の診察を一緒にお願いしたいと考えております |
例:腹膜刺激徴候があり、緊急性があると考えており、この腹痛の患者の診察を一緒にお願いしたいと考えております。 | |
AとBとCを鑑別として診察中の患者の追加検査についての相談です | |
例:尿管結石の可能性があり、腹部CT検査を追加したいと考えております。 | |
帰宅の方針にするかどうかの相談です | |
例:診断がはっきりしない腹痛の患者を帰宅の方針にするかどうかについて相談です。 | |
プレゼン例 | <枕詞、主訴> 〜先生、血便の患者についての相談があるのですが、今お時間よろしいでしょうか? <主訴に関連する既往、内服、ADL> 患者は心筋梗塞の既往があり、バイアスピリンを内服している、ADLが車椅子の90歳女性です。 <現病歴、関連する症状> 本日朝8時と14時に血便を認め、受診されました。排便時に腹痛はありません。 <バイタルの異常> バイタルは血圧が190/100と高く、脈拍は110と頻脈を認めております。 <身体所見の異常> 身体所見では眼瞼結膜蒼白、直腸診では赤褐色の便を認めております。 <アセスメント&プラン> 消化管出血として憩室出血、虚血性腸炎、内痔核を鑑別にあげており、貧血の確認のため血液検査、消化管出血の確認のため腹部造影CTを撮像したいと考えております。 |
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