リケッチアの特徴
宿主の細胞にATPを依存している偏性細胞内寄生細菌。そのため、発育には生きている細胞が必要、グラム染色できない、細胞内寄生しておりβラクタム系は細胞内移行性が悪いため無効。
リケッチアはすべて節足動物(ダニ、ノミ、アブ、シラミなど)によって媒介される。
つつが虫病、日本紅斑熱
4類感染症。
病態 | ツツガムシが媒介する病気をツツガムシ病、マダニが媒介する病気を日本紅斑熱と言う。人が山に入り、O.tsutsugamushiが寄生したツツガムシ(小さなダニ)やRickettsia japonicaが寄生したマダニ(大きなダニ)に吸血されるとリッチケアが血中に移行する。 |
症状 | 1〜2週間の潜伏期間後、 ①発熱・発疹・刺し口(3徴)を呈し、 ②インフルエンザ様症状:頭痛、関節痛、全身倦怠感など ③全身の麻疹様皮疹:全身に発疹が拡大するが痒みはない ④比較的徐脈 重篤なケースでは全身に血管周囲炎を起こしDICをきたす。 |
検査 | 【血液検査】 WBC↓PLT↓、ALT↑AST↑LDH↑(肝や腎の血管周囲でも増殖するため) 抗オリエンチア・ツツガムシ抗体(+)で確定診断 または血液・刺し口(痂皮)からの検体からPCR法でオリエンチアDNA(+) |
治療 | テトラサイクリン系 β-ラクタム系、マクロライド系、ニューキノロン系は無効 |
発疹チフス
疫学 | 現在世界的にも非常に稀 |
病態 | 保菌者のリンパ節などに長い間潜伏しているRickettsia prowazekiiがシラミを介して他の人に感染する。 |
症状 | 潜伏期間1〜2週間後、発熱、発疹、頭痛、筋肉痛 |
検査 | |
治療 | テトラサイクリン系 |
コメント
[…] 日本紅斑熱(Rickettsia japonica)、つつが虫病(O.tsutsugamushi) […]