耳鼻咽喉科 Common diseases(鼻出血)

耳鼻咽喉科

鼻出血の病態

病態 鼻出血は原因が認められない特発性鼻出血がほとんどだが、稀に悪性腫瘍、血液疾患、Osler病などの基礎疾患が原因となる場合があるため、繰り返す例では注意が必要である。鼻出血の約80%は鼻腔前方のKiesselbach部位(鼻中隔前下部)からの出血である。
部位 ※キーゼルバッハ部位:内頸A由来の篩骨A、外頸A由来の顎A・口蓋A上唇Aが吻合する鼻中隔の部位
問診 出血量と出血の頻度
出血部位(左右)、咽頭への流れ込みの有無
・誘因、基礎疾患の有無、抗凝固薬内服の有無

止血方法

①圧迫止血法

方法 坐位で下方へ顔を向け、鼻根部の柔らかい軟骨を15分程度圧迫
注意 誤嚥防止のため前かがみの姿勢をとり、出血は口から吐き出して嚥下しないように指導

※圧迫止血で止まらない場合、耳鼻咽喉科があればすぐそちらに紹介し、いなければ②へ

②前方パッキング

準備 ①ボスミン外用液0.1%を生食で5倍に希釈し0.02%にする(5000倍ボスミン)
②上記の液体とキシロカイン液4%を1:1の割合でシャーレ上に作成する
※上記以外の方法として、ボスミン外用液0.1%とキシロカイン液4%を1:9混合液にして使用する場合もあるそうだ
方法 ③細長いガーゼを用意し、上記液体を染み込ませた後、ゲンタマイシ軟膏を塗布する
鼻鏡(びきょう)を用いて鼻腔を広げ、ガーゼの先端を鼻用セッシの先端で把持する
⑤ガーゼを下から積み上げるように挿入し、止血不十分なら反対側もパッキング
注意 前方パッキングで止血が得られない場合、後方パッキングを行う

③後方パッキング

方法 ①前方パッキングを除去し、キシロカインゼリーを塗布した14Fr(10〜16Fr)泌尿器科Foleyカテーテルを鼻腔に挿入
②口腔内に先端が見えたら空気を7〜12mL入れてバルーンを膨らませる
③カテーテルを牽引して抜けなければ頬部にテープで固定して前方パッキングを追加
④固定位置を油性ペンでマークして緩まないように随時確認する
注意 後方パッキングでも出血コントロールできなければ外科的治療を検討

転帰

前方パッキングで止血を得られたら、再出血時は再受診を指示して帰宅可能。24〜48時間以内に耳鼻科外来を受診するよう伝え、そこでガーゼを抜去してもらう。
後方パッキングや外科的治療が必要な場合は入院適応となる。

コメント

タイトルとURLをコピーしました