カンジダ(Candida albicans)

微生物学

口腔、食道~腸管、皮膚、内などの常在菌で、免疫力が低下すると発症する。酵母だが仮性菌糸を持つ(感じて糸を引く)。

白い!かゆい!イメージ

表在性カンジダ症(健常者でも感染)

皮膚粘膜カンジダ症

病態 カンジダ性指趾間びらん症、爪囲炎、間擦疹、口腔カンジダ症、乳児寄生菌性紅斑などに分類される。原因として高温多湿環境、免疫力低下などがある。
※口腔カンジダ症のうち、急性偽膜性カンジダ症のことを鵞口瘡といい、皮膚粘膜カンジダ症と区別する。
症状 指間びらん:第3指間に好発、発赤、びらん
爪囲炎:爪周囲の発赤、腫脹、爪変形
間擦疹:高齢者の腋窩や股間部に紅斑、びらん、鱗屑など
口腔カンジダ症:綿棒でこすると剝離可能な白苔
検査 【血液検査】β-D-グルカン高値
【KOH直接鏡検】仮性菌系+ブドウ状胞子
治療 抗真菌薬の外用

食道カンジダ症

病態 口腔内や粘膜に常在するカンジダが落下して食道粘膜に感染すると食道カンジダ症となる。日和見感染、ステロイド吸入などにより生じる。
症状 無症状のこと多い
重症例では食道粘膜全体に厚みのある白苔が付着し嚥下障害を生じる
検査 【画像検査】
内視鏡:偽膜に覆われた白斑状の隆起(白苔が付着)を認める。口腔内の白苔は綿棒でこすると剝離可能!
治療 アムホテリシンBを経口投与(消化管から吸収されない)

外陰膣カンジダ症(カンジダ外陰膣炎)

疫学 腟炎の約1/3を占め、75%の女性が一生に一度は罹患
病態 常在真菌であるカンジダの繁殖によって生じる外陰炎・膣炎。
症状がない場合はカンジダ菌を保菌していてもカンジダ症とは診断しない!
外因性:性交
内因性:糖尿病、ステロイド・免疫抑制薬の内服、抗菌薬(菌交代現象)、妊婦
症状 外陰部掻痒:我慢できないくらいかゆい
②外陰炎・膣炎:悪臭を伴う白色帯下増加(ヨーグルト状・酒粕状・粥状)
検査 膣分泌物の鏡検:10%KOHと帯下を混合し、菌糸を確認
治療 誘引の除去、膣洗浄
抗真菌薬の内服:フルコナゾール150mg単回内服、クロトリマゾールの外用・膣錠

深在性カンジダ症(日和見感染症)

肺カンジダ症

疫学 非常にまれ
病態 カンジダは血行性に肺に感染巣をつくる。抗癌剤などで好中球が低下すると発症する。
症状  
検査 【画像検査】
X線:両側肺野に多発性の結節病変(空洞形成の頻度は5%と低い)
治療  

カンジダ血症

病態 血管内留置したカテーテルを伝って皮膚から血中に入り込む、もしくは腸管壁の破綻によって腸管から血中に入り込み、血流に乗って全身に広がる。
症状 症状として、発熱、視力低下、霧視特にカンジダ眼内炎は失明につながるため、血液培養でカンジダ血症が判明したら必ず眼科受診をさせる。
検査 血中β-Dグルカン測定、血液培養
治療 フルコナゾールなどの抗真菌薬

播種性カンジダ症

病態  
症状  
検査  
治療  

コメント

  1. […] カンジダ症(原因菌:Candida albicans) […]

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