百日咳菌の特徴
莢膜あり。
百日咳
第5類全数。学校保健安全法により、特有な咳が消失もしくは5日間の適切な抗生剤投与している間は出席停止。
病態 | 百日咳菌は感染力が強く飛沫感染した菌が気道粘膜に付着する。そこで菌は百日咳毒素を産生し、GiをADPリボシル化してACの不活性化を抑制する。その結果、ACが活性化し続けて線毛運動を抑制し、最終的に腺毛上皮細胞を破壊して1〜2週間後に2週間以上続く乾性咳嗽を発症する(カタル期へ)。百日咳菌に対する防御の主体はIgAであるため0歳児も罹患する。 |
症状 | 【カタル期】 約2週間の感冒様症状(この時期の感染力が最大) 【痙咳期】 約4週間持続する発作性反復性の咳:突然痙攣性の咳発作→発作が治ると浮腫んだ気道粘膜を空気が通り吸気時に笛声音(ウーピング)を聴取するという症状を繰り返す。チアノーゼあり。ただし、新生児の場合は咳発作を起こさず、無呼吸発作となり、脳症などを起こすこともある。 【回復期】 約2~3週間かけて咳発作の回数が減り、徐々に回復する。 |
検査 | 【身体検査】百日咳顔貌:顔面に点状出血 【血液検査】WBC↑特にリンパ球優位(70%以上)、CRP正常、 百日咳抗体IgA・IgM↑ |
治療 | マクロライド系、テトラサイクリン系 (カタル期の投与が有効だが、痙咳期の抗菌薬の投与はそれほど有効でない) |
予防 | 0歳時に3種混合DPTワクチン、もしくは4種混合DPT-IPVワクチン接種 |
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